【メディア企業徹底考察 #91】キャンプ用品ECのミモナが新規上場、クラシコムよりも広告宣伝費を抑えている理由は?

オンラインショップ「アウトドアショップOrange」を運営する株式会社ミモナが、2022年12月23日に上場承認を受け、2023年1月26日にTOKYO PRO Marketに新規上場します。 ミモナは、2006年9月和歌山県伊都郡かつらぎ町に誕生した会社。設立当初はスノーボードなどのスポー…

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オンラインショップ「アウトドアショップOrange」を運営する株式会社ミモナが、2022年12月23日に上場承認を受け、2023年1月26日にTOKYO PRO Marketに新規上場します。

ミモナは、2006年9月和歌山県伊都郡かつらぎ町に誕生した会社。設立当初はスノーボードなどのスポーツ用品を扱うECサイトを運営していました。2014年4月に「アウトドアショップOrange」を開業し、キャンプ用品の販売を開始。その後、自社で開発したアウトドアスパイス「ほりにし」の販売や、キャンプ場の開発などを行っています。

現在は和歌山県や大阪府で実店舗のアウトドアショップOrangeも運営しています。

2022年5月期の連結売上高は35億8,300万円、経常利益は5億1,100万円。業績は堅調に推移しています。

売上高に対する広告宣伝費の割合はわずか2.5%

ミモナは2つの事業を展開しています。1つはキャンプ用品の販売やキャンプ場の運営を行うアウトドアスポーツ事業。もう1つは紙幣の偽造防止用特殊セキュリティインクを提供する工業用製品事業です。グループはミモナとエストレード株式会社で構成されており、エストレードはアウトドアスポーツ事業と工業用製品事業の2つを担っています。

主力はアウトドアスポーツ事業で、2022年5月期の売上高は34億500万円。売上高全体の95.0%を占めています。アウトドアスポーツ事業の大部分を担うミモナ単体の2022年5月期の売上高は前期比20.8%増の31億6,300万円、経常利益は同4.7倍となる4億4,200万円でした。

2022年5月期の経常利益率は14.0%と、ECサイトや小売店の運営会社としては高利益体質という特徴があります。

■ミモナの業績推移(非連結)

経常利益率が15%前後で似た事業を展開する会社といえば、「北欧、暮らしの道具店」を運営する株式会社クラシコム。ECサイトを運営する会社として成長しながら、自社による商品開発を進めた点など、変遷も良く似ています。

クラシコムはSNSやSEOに早い段階で取り組み、コンテンツマーケティングを戦略的に活用しました。そのため、売上高に占める広告宣伝費の割合は6%ほどと低く抑えています。現在はアプリ会員の獲得を強化し、引き続きフロー型(一過性)の広告費を抑制した集客戦略を進めています。

実はミモナの売上高に対する広告宣伝費の割合は、クラシコムよりも低い2.5%(2022年5月期連結)。これは、ミモナが広告宣伝費がかからない大ヒットシリーズを抱えているためです。


《不破聡》

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