バリューコマースは3月5日、東南アジアでアフィリエイトを基盤としたインフルエンサーマーケティング市場に参入するため、StyleDoublerへの出資を決定したと発表しました。
東南アジアは経済成長が著しく、オンライン消費も増加傾向にあります。「Google Temasek Bain e-conomy SEA 2023」によると、流通取引総額は2023年の2180億ドルから2025年には2950億ドルに拡大し、年平均成長率16%と予想されています。
また、東南アジアではSNSアプリを通じた消費が活発で、インフルエンサーの影響を強く受けた購買行動も見られます。これを受け、広告主はインフルエンサーを起用したマーケティング施策を積極的に展開しています。
バリューコマースは日本におけるアフィリエイトサービスプロバイダーのパイオニアとして豊富な実績とノウハウを持っており、インフルエンサーマーケティング市場が成長する現在、複数のサービスでマーケティングソリューションズ事業を日本国内で提供しています。
一方、フィンランドに本社を置くStyleDoublerは、インドネシアやタイなど、東南アジア内の複数国で事業展開を進めてきました。7万人を超えるインフルエンサーと連携し、フルファネルのインフルエンサーマーケティングを成果報酬型で提供しています。

両社は提携を通じて、ノウハウと優位性を活かしたシナジーを生み出し、東南アジアでのインフルエンサーマーケティング事業を促進していく方針です。さらに、高まるインバウンド需要に応えるため、旅行を中心とした商品やサービスをStyleDoublerのインフルエンサーが東南アジアのユーザー向けに紹介するなど、クロスボーダーの需要を取り込む施策も検討しています。
今回の提携により、バリューコマースは日本国内で培ったノウハウを活かしつつ、StyleDoublerの東南アジアでのネットワークを活用することで、急成長する東南アジアのインフルエンサーマーケティング市場での事業拡大を図ることになります。新たな市場でバリューコマースが成功を収められるか、今後の展開が注目されます。