米メディア企業コムキャストとイスラエルのネットワーク技術企業ドライブネッツは、コムキャストのネットワークに対して、AIを活用した次世代技術の導入範囲を拡大すると発表しました。
本取り組みは「ヤヌスプロジェクト」と名付けられており、ネットワークのコア部分にAI技術を組み込むことで、パフォーマンスと信頼性の向上を目指すものです。コムキャストは2024年9月にアトランタで最初の試験運用を開始しており、今回はその範囲を拡大します。
ドライブネッツのクラウドベース技術を活用することで、コムキャストはネットワークを構成するハードウェアとソフトウェアを独自に管理できるようになります。これにより、ネットワークの仮想化が進み、柔軟性と効率性が高まると期待されています。
コムキャスト最高ネットワーク責任者のエラッド・ナフシ氏は「顧客の期待に応え、それを上回るよう努めています」と述べ、ドライブネッツ・ネットワーク・クラウドの活用が製品イノベーションの加速につながると強調しました。
この技術革新により、ライブストリーミングイベントなどでのネットワーク容量の迅速な拡張や、問題発生時の迅速な対応が可能になります。また、AIと機械学習による運用最適化も進められます。
ドライブネッツCEOのイド・スーザン氏は「当社のクラウド・ネイティブ・ソフトウェアと GenAI ネットワーク運用ツールの採用を組み合わせることで、コムキャストはネットワークパフォーマンスを最適化し、ネットワークの信頼性を高め、新しいサービスイノベーションをより迅速に導入することが可能になります」とコメントしました。
ドライブネッツは、全米6400万以上の場所にアクセス可能な同国最大のネットワークを通じ、次世代のインターネット体験を提供することを目指しています。
ネットワークの仮想化やAI技術の導入は、通信業界全体のトレンドとなっています。コムキャストの取り組みは、大手通信事業者による次世代ネットワーク構築の具体例として注目されそうです。