2026年3月18日に開催する「Media Innovation Conference 2026」では、AI時代におけるメディアの変革をテーマにした8つのセッションが予定されています。基調講演から実務的な収益戦略まで、メディア業界がAIとどう向き合うべきかを多角的に議論する場となります。
基調講演:朝日新聞社が「全振り」するAI利活用
オープニングを飾るのは、朝日新聞社・角田克代表取締役社長CEOによる基調講演「AI時代の新聞社経営 ~朝日新聞社が全振りするAI利活用の最前線」(11:05~11:55)です。
生成AIの普及が「情報過多」をさらに助長する中、報道機関には「何が正しいのか」を示す「トラストアンカー(信頼の錨)」としての役割が求められています。角田社長は、ジャーナリズム/編集部門におけるAI利活用の実践と、それを支えるガバナンス構築について具体例を交えて語ります。
「使われる側」から脱却するための実務戦略
午後のセッションでは、AIとの契約実務や収益モデルの最前線が共有されます。
ユーザベース・久川桃子氏(15:50~16:20)のセッション「『生成AIに使われる側』から抜け出すために、メディアが今決めるべきこと― RAG・許諾・収益モデルの最前線 ―」では、NewsPicksやSpeedaを運営するパブリッシャーでありプラットフォーマーでもある立場から、RAG活用や許諾の線引き、AI事業者との契約実務、収益モデルの最前線を具体例とともに解説します。
また、セールスフォース・ジャパンのスポンサーセッション「AI時代のメディア戦略:広告の先へ。収益構造の再定義」(12:10~12:50)では、AIによる検索体験の変化に伴う広告モデルの転換点を踏まえ、サブスクリプションやIP活用など多角的な事業連携による収益最大化の方法が提案されます。
note加藤社長登壇、AIOの実践も
15:10~15:40の時間帯には、2つのセッションが並行開催されます。
note株式会社・加藤貞顕代表取締役CEOは「noteの見つめるクリエイターの未来。AIでどう変わるのか?」で、クリエイターエコノミーとAIの関係性について語ります。クリエイタープラットフォームとして日本を代表する存在になったnoteでは、AIへのコンテンツ提供の対価をクリエイターに支払う仕組みを実装。生成AIの社会実装を加速する国家プロジェクト「GENIAC」にも採択され、日本のコンテンツを適切な対価でAI向けに提供する仕組みを整えようとしています。
一方、アングルクリエイト・飯島隼人代表取締役社長は「AIO時代のメディア再興戦略~企業とメディアの関係の再設計」で、従来の広告・タイアップ前提ではない「メディアとの組み方」の再設計について実績とともに解説します。
さらに13:40~14:10には、PubXのAndrew Mole CEOによるスポンサーセッション「pubX - AIエージェント広告の未来を築く」が開催されます。機械学習を活かした動的なフロアプライス技術で数兆回の広告販売を支援してきた実績をもとに、Agentic Advertising(エージェント広告)という新しい広告技術のリーダーシップを取る同社が、「Agentic Stack」を解説しながら、パブリッシャーがAI時代にユーザーとのエンゲージメントを最大化する方法を提示します。
米国トレンドと地域メディアのAI活用
Off Topic株式会社・宮武徹郎代表取締役(16:30~17:00)は「アメリカのメディア業界トレンド:ポッドキャスト、ライブ配信 x 切り抜き、AI時代のメディアなど、次世代メディアで必要な『Shared Intimacy』」で、米国の最新メディアトレンドとAI時代のメディアについて解説します。
また、地域新聞社・細谷佳津年代表取締役社長(15:50~16:20)は「毎週174万世帯に41年届け続ける紙メディアが見つけた画期的な新型ビジネスモデル」で、生成AIの特許技術を使った読者データの活用など、地域密着メディアがスケール可能になる仕組みを具体例とともに紹介します。
AIはメディアをどう変えるのか
基調講演からスポンサーセッションまで、さまざまな角度からAIとメディアの関係性が語られるMedia Innovation Conference 2026。「使われる側」から「主体的に選択する側」への転換、広告モデルからの脱却、エージェント広告という新技術、そして信頼性の確保というガバナンス――メディアがAI時代をどう生き抜くのか、その最前線を一日で体感できる貴重な機会となるはずです。
Media Innovation Conference 2026
日時:2026年3月18日(水)
詳細は公式サイトにて

