「デジタルメディアに挑戦する人々の学びの場」としてMedia Innovation Academyを開設いたしました。7月18日(木)にメディアの「マネタイズ」「運用」「新規事業」をテーマとしたイベントを開催いたします。
登壇者でもあるあゆみ株式会社 代表取締役CEO扇 英資 氏にメディアの「マネタイズ」「運用」「新規事業」についてお尋ねしました。※あゆみ株式会社は2020年6月1日に新設分割にてスキップ株式会社を設立し、同社に事業継承しています。
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扇 英資氏のご経歴は下記の通りです。
あゆみ株式会社 代表取締役CEO
2008年中央大学法学部卒業。 新卒で総合広告会社に入社し、営業を経て、新設されたデジタルマーケティングの部署へ異動。
2012年、化粧品会社の新規事業立上げに戦略責任者として参画。これまで合計4つのWebメディアを立上げ、グロース、マネタイズなどメディア運営に関わる全ての業務を経験し、2019年6月に美容メディア会社にて代表取締役に就任。※あゆみ株式会社をMBOした上で、2020年6月1日に新設分割にてスキップ株式会社を設立し、代表取締役に就任。
―――これまでの経歴と簡単に自己紹介をお願いします
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あゆみ株式会社 代表取締役の扇と申します。苗字も名前も読み方をよく間違えられるのですが、「おおぎ えいすけ」と読みます。
私は2008年4月に新卒で総合広告会社に入りまして、既存クライアントの仕事の他に新規で企画を自由に提案しているうちにデジタルの道に足を踏み入れることになっていました。
2012年2月に声をかけていただき転職し、女性向け美容メディア事業の戦略責任者、事業責任者を経て、2019年6月に美容メディア会社「あゆみ株式会社」の代表取締役に就任しました。
―――現在、携わられているお仕事について教えてください
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弊社は主に「日本すっぴん協会」「つやプラ」という2つの美容のWebメディアを運営していまして、スキンケア・エイジングケアの領域に特化しています。
「つやプラ」は、35歳以上で88%と非常にセグメントされた読者を抱えていて、6月に2,800万PVを超えてこの領域ではトップクラスの規模になってきています。
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私は代表取締役CEOとして、経営戦略・経営管理・組織や仕組みづくり・各メディアの戦略やKPI管理・マネタイズ・アライアンスなど幅広く携わっていて、まだ人数が少ないこともあり現場に入り手を動かすこともあります。
―――なぜその仕事に携わることになったのでしょうか
前任の事業責任者が学生時代からの先輩でして、メディア事業立ち上がりに際して個人的に相談を受けていた中で、「任せるから来て欲しい」と呼ばれたことがきっかけでした。
当初は「女性向けマーケティングは面白そう」「若いうちから任せてもらえるならチャレンジしてみたい」くらいの感覚から加わりましたが、メディアを企画し運営しているうちに女性にとっての美容の悩みの深刻さやその悩み解決を支援できることの意義を感じるようになっていきました。
―――その仕事の魅力はなんですか
美容の面から女性の笑顔を生むことができると思っていて、それ自体が意義深く魅力だなと感じています。
ネット上の美容に関する情報環境はずっとあまり好ましいものではないなと思っていて、そこをなんとかしていきたいと課題意識を持っています。広告主にとっても安心して広告を出せるWebメディアとしてさらなる成長を目指しています。
また、打ち手がダイレクトに事業成長に返ってくるところも魅力ですね。
―――メディアが果たすべき役割についてどう思いますか
メディアといっても、それぞれの役割があって一つに定義できるものではないと思いますが、自社の領域に限って言うと、「ちゃんとした役に立つ情報を届けること」が大切だと思っています。
「ちゃんとした」は単純に信頼性の高さです。
また、美容の悩みは年齢ごと・個々の体質や肌質によっても変わることもあり、解決策としての答えは一つではないため、本当に「役に立つ」ためには「パーソナライズ」が鍵になってくるなと考えています。まだまだこれから取り組んでいくところではありますが。
―――メディアのマネタイズ方法についてご意見を聞かせてください
メディアの収益の仕組みは「広告」がほとんどで、その他に「課金」「EC」だということは私から言うまでもないことではありますが、近年注目され続けている「データ」もまだまだコアな収益にはなり得てないですよね。
私はメディアブランドというアセットを活かした展開が鍵なのかなと考えています。その中でオフラインのチャネルも重要になってくるのではないでしょうか。
―――メディアの運営のコツについてご意見を聞かせてください
どんなメディアかによってこれも大きく変わってくると思いますが、「固定読者」をしっかり増やし、きちんと向き合って育てていくことが大事だと考えています。
またこれからは「ブランド」が大事だし、力を入れていきます。
―――メディアの新規事業についてご意見を聞かせてください
繰り返しにもなってしまいますが、メディアブランドというアセットを活かした展開にこそ未来があると考えていまして、そうなってくるとサイト上に広告を掲載しての収益モデルではない形が出てきますよね。物を作る、オフラインに出ていく、といったような。
あとは広告ビジネスでもまだまだできていないことが多々あると思っていて、自社だけでなく複数社巻き込んで色々取り組みを広げたいです。
―――メディアの未来はどうなっていくと思いますか
ここ数年で多くの自社で記事を制作するメディアが運営を終了していっています。
7年間ほどWebメディア事業をやってきて、「コンテンツメディアが死んでいく中で、いずれプラットフォームがキュレーションするコンテンツが無くなっていってしまうのでは・・?」とずっと思っていましたが、段々と現実味を帯びてきたのではと感じています。
メディアはグロースもマネタイズも正直難しいので、これからまだまだ淘汰は進むのではないでしょうか。
チャネルも市場も大きく変化していく中で、変化に負けない「ブランド」を構築できたメディアだけが生き残ると思います。
偉そうなこと言ってますが、うちも必死で頑張っています(笑)。
―――イベントにいらっしゃる方々へのメッセージをお願いします
答えの見えない中で戦っている人が集結する会だと思います。
たくさん意見をぶつけ合い、知見をシェアして、共に未来を創っていきましょう!
Media Innovation Academy #1 業界TOPリーダー18名が集結!メディアの「マネタイズ」「運用」「新規事業」研究会
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株式会社イードが運営するMedia Innovation が、「デジタルメディアに挑戦する人々の学びの場」としてMedia Innovation Academyを開設いたしました。リアルな交流、協業が生まれることを目的としており、オンライン、オフライン合わせたコミュニティを形成していきます。
今回のイベントは下記18社の方々に5分ほどプレゼンいただき、その後、メディアの「マネタイズ」「新規事業」「運用」をテーマに、座談会を実施いたします。
アドテクノロジー、テレビ・雑誌・新聞のデジタルメディア、メディア業界のオープンイノベーション、メディア担当者が知っておくべきマーケティングのテクノロジー、ブロックチェーンなどの新規ビジネス、メディア起点の横展開、顧客データを活用したメディアビジネス、海外メディアの動向、カテゴリー特化のバーティカルメディア、インフルエンサービジネス、メディアが行うオンラインサロン、メディア業界の再編ファンド、など、盛り沢山の内容でお送りいたします。
■概要
日時 2019年7月18日 (木) 19:00 – 22:00
会場 Speee Lounge:〒106-0032 東京都港区六本木4-1-4 黒崎ビル4階
(東京メトロ日比谷線、都営大江戸線六本木駅、4a、6番出口から徒歩7分)
主催 株式会社イード/ 株式会社メディアインキュベート
■スケジュール
18:30 開場
19:00 開演、主催者挨拶
19:05 各登壇者からプレゼンテーション(18社)
20:30 パネルディスカッション
21:15 懇親会(軽食とドリンクを用意します)
22:00 終了