レンタルスペースのマッチングサービス「SPACEMARKET」を運営する株式会社スペースマーケットが上場承認を受け、12月20日に東証マザーズに上場します。仮条件520円から算出した上場時想定時価総額は約58億円(一の部、有価証券届出書)。
同社は2014年に設立。同年より「SPACEMARKET」の運営を開始しています。遊休不動産等のオーナーがスペースを掲載し、ユーザーは簡単に目的に応じたスペースを検索し利用申し込みをウェブサイトで行う事が出来ます。法人の会議やイベント利用に留まらず、コスプレ撮影、スポーツ観戦、映画鑑賞など利用用途が広がっているとのこと。同社は利用者から手数料として利用金額の5%を上乗せしているほか、スペースオーナーに対して、利用金額から30%を徴収するというのが基本的なビジネスモデル。
直近ではイベント主催者や幹事向けにページ作成、参加者募集、会場手配、集金決済などを一気通貫で提供する「SPACEMARKET EVENT」や、法人向けのソリューションにも力を入れているとのこと。また、第三種国内旅行業登録を受けていて、宿泊可能なスペースの取り扱いも増加しているとのこと。
直前期にあたる2018年12月期は売上高5億7824万円に対して経常損失2億7192万円と大幅な赤字でしたが、進行期の第3四半期まででは売上高5億5099万円に対して経常利益520万円と黒字化を果たしています。
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上場では2.7億円を調達。プラットフォーム開発に大半を投資する予定です。同社ではGMV(総流通額)、利用スペース数、利用スペースあたりのGMVを重要な指標と位置づけていて、1年間の利用スペース数を8万件にする目標を掲げているとのこと。プラットフォームビジネスであり、利用スペース数の拡大に伴い、広告効率、オペレーション効率の向上が見込めるとしています。
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大株主は創業者で代表取締役の重松大輔氏が資産管理会社を含めて47.63%を保有。外部株主では、オプトベンチャーズ(10.64%)、サイバーエージェント・ベンチャーズ(6.57%)、マイナビ(2.86%)、オリックス(2.18%)、みずほキャピタル(1.75%)、東京建物(1.46%)、XTech(1.46%)、ドコモ・イノベーションファンド(1.46%)などとなっています。