2020年のアメリカ大統領選挙に向けて民主党の指名争いに加わる、元ニューヨーク市長で、金融メディア大手のBloomberg L.P.の創業者であるマイケル・ブルームバーグ氏は、大統領に当選した場合、Bloombergを売却するだろうと報じられています。
FOX BUSINESSによれば、ブルームバーグ氏のキャンペーンアドバイザーのティム・オブライエン氏は「大統領に選ばれたら、マイクは会社を売却します」とコメントしたとのこと。また、CNNは「私達はドナルド・トランプ氏とは真反対の方向に行くつもりです。彼は経済的な利益相反の問題を抱え続けています」との発言を伝えています。トランプ大統領は同氏が創業したトランプ・オーガニゼーションを依然として支配下に置いているとして批判を受けています。
ブルームバーグ氏は2018年12月のインタビューで大統領に立候補した場合には、会社を売却するかブラインドトラストに委任すると述べていました。ブラインドトラストとは所有権は移動しないものの、運営は完全に白紙委任される仕組み。FTによれば、Bloombergの広報担当者は「我々は売り物ではなく、マイクが大統領に当選した場合はブラインドトラストに置かれることになるでしょう」と述べています。
ブルームバーグ氏が1981年に創業したBloombergは本社をニューヨークに置き、金融機関向けの情報提供サービスや、報道機関として成長してきました。非公開会社ですが、年間売上は100億ドル、時価総額は500億ドルとされています。
Forbesの調査によればBloombergの88%の株式を保有するブルームバーグ氏は全米で8番目の資産家で、619億ドル(約6兆9000億円)に上り、豊富な個人資産を大統領選に向けたキャンペーンに投下しています。既に4億ドルを使い、支持率を急速に伸ばしており、ウォーレン・サンダース氏に次ぐ位置にあると言われています。