新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が止まりません。日本でも全国に非常事態宣言が発令される事態となりました。このような環境下でメディアやプラットフォームに何ができるでしょうか? MIの4月特集は「コロナウイルス感染拡大、メディアやプラットフォームが果たすべき使命は?」と題してレポートや当事者インタビューを通じて考えていきたいと思います。4月27日にはイベントも開催します。
国内最大級のオーディオブックの配信プラットフォームである「audiobook.jp」を運営する株式会社オトバンク。同社は5年前からリモートワークを実践し、新型コロナウイルス(Covid-19)の感染拡大を受け、全ての業務をリモートで実施しているそうです。久保田裕也社長にどのようにリモートワークを導入し、成果を生んできたのか、お話を伺いました。
―――5年前からリモートワークを導入してきたと聞きました
ちょうど会社の中核メンバーが30歳手前で、新しいライフステージに差し掛かる時期でした。結婚したり、子供ができたり、親の介護があったり、このままずっと同じ環境で仕事を続ける事が出来るのか、という議論をするようになりました。事業も業務内容も好きなのに、離れなくてはならない、そういう人が出てくるのは大きな損失です。
そこで考えたのが、場所が離れていようと、時間が離れていようと、優秀な人のパフォーマンスを最大化する組織ではなくてはならないということです。場所と時間の制約を取っ払う、すなわちリモートワークが当たり前で、会社に集まらなくても最大限の生産性で、付加価値を生んでいく組織に変える事でした。
この準備があったので、今回の新型コロナウイルスでも1月26日にいち早く原則リモート勤務に切り替え、3月の第4週には出社禁止にしましたが、大きな混乱なく業務を継続できています。