電通が新指標「ナーチャリングスコア」を開発 デジタル広告の中長期の効果を評価

株式会社電通が新指標「ナーチャリングスコア」の提供を始めました。これまで短期的な効果測定が主であったデジタル広告の中長期効果をリアルタイムで評価し、同社が構築した予測モデルでデジタル広告の事業成果への貢献度を中長期で評価できるものです。 デジタルマー…

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電通が新指標「ナーチャリングスコア」を開発 デジタル広告の中長期の効果を評価

株式会社電通が新指標「ナーチャリングスコア」の提供を始めました。これまで短期的な効果測定が主であったデジタル広告の中長期効果をリアルタイムで評価し、同社が構築した予測モデルでデジタル広告の事業成果への貢献度を中長期で評価できるものです。

デジタルマーケティングにおいて検討期間の長い商材や、ブランディング、エンゲージメントの強化を目的としたマーケティング活動では、未来の顧客を中長期で開拓・育成していく「ナーチャリング」が重視されつつあり、その評価指標が求められています。同社調査では、広告接触後7日以内の短期的な申し込みに比べ、同社によると、広告接触後6カ月以内の中長期的な申し込み件数が平均12倍という事例もあります。

電通は、データクリーンルームの顧客基盤に基づいた、広告接触履歴や興味関心の属性などから申し込みや購入に至る確率を推定する予測モデルを機械学習によって構築。このモデルによって計算された新規ユーザーの申し込み確率が広告の中長期効果を示す新指標「ナーチャリングスコア」としました。過去のデータに基づいて計算された予測モデルを現在のデータに適用することで、これまでは測定しづらかった将来の申し込み確率を現時点で推測できるようになるとしています。

実証実験では、交差検証の結果、予測モデルが70%以上の高い精度を示し、金融系業種での検証では、サイト来訪済のユーザーに対するリターゲティング施策に比べ、潜在層向け動画施策の方が中長期効果(ナーチャリングスコア)で見ると効率が良い、という評価の逆転現象が起きたとしています。

《Nakashima Takeharu》

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Nakashima Takeharu

「佐賀経済新聞」編集長。県内で開催のアジア最大級の熱気球大会では広報・メディア対応とネットコミュニケーションを担当。

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