NPRのデジタル収益分配が「例外的」な好調・・・加盟局への還元額が1800万ドルを突破

・NPRのデジタル収益プログラムが想定外の好調で、1800万ドルを地方局に還元
・寄付とサブスクの成長により、加盟局の会費負担を大きく軽減している
・デジタル化による収益分配は公共メディアの持続可能性向上に寄与しつつある

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NPRの本社(Photo by Andrew Harnik/Getty Images)

広告市場の低迷やスポンサー収入の減少により、米国の公共メディアが厳しい財務状況に直面する中、NPR(ナショナル・パブリック・ラジオ)から驚くべき「好材料」が報告されました。

これまで、NPR本部と地方の加盟局(メンバー・ステーション)の間には、デジタル領域での収益をめぐる「競合関係」や緊張感が少なからず存在しました。しかし、最新の2025年度報告によると、NPRが構築したデジタル収益分配プログラムが予想を上回る成果を上げ、地方局へ多額の資金を還流させることに成功しています(Current)。

予想を上回る1800万ドルの分配金

NPRが11月下旬の理事会で報告した内容によると、2025年度(FY2025)におけるデジタル収益プログラム全体の収益は3000万ドル(約45億円)を超え、そのうち1800万ドル(約27億円)以上が加盟局へ分配されることが明らかになりました。


《Manabu Tsuchimoto》
Manabu Tsuchimoto

Manabu Tsuchimoto

デジタルメディア大好きな「Media Innovation」の責任者。株式会社イード。1984年山口県生まれ。2000年に個人でゲームメディアを立ち上げ、その後売却。いまはイードでデジタルメディアの事業統括やM&Aなど。メディアについて語りたい方、相談事など気軽にメッセージください。