株式会社メディア工房は10月9日、2026年8月期(2025年9月~2026年8月)の連結決算を発表しました。
売上高は1,612百万円で前期比13.9%減となり、営業損失は533百万円(前期は営業損失323百万円)、経常損失は537百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は716百万円(前期は508百万円の純損失)と、減収減益かつ損失拡大の決算となりました。自己資本比率も24.2%と前期の30.9%から低下しています(決算短信)。
業績悪化の主因は、主力の占いコンテンツおよびチャット占いサービスの利用動向が低調に推移したことに加え、データ・テクノロジー事業で人材採用に伴う採用費・人件費やシステム開発の業務委託費といった先行投資がかさんだことです。管理部門でもIR強化に向けたコンサルタント費用、本店オフィス移転費用18百万円、中間株主優待導入に伴う株主優待費用62百万円などが計上され、利益を押し下げました。
事業構造改革を推進、不採算事業を整理
同社はこうした状況を踏まえ、2026年6月3日付で公表した通り、既存事業の収益力回復と中長期的な成長基盤の構築を目的とした事業構造改革(リストラクチャリング)を進めています。具体的には、不採算事業の整理・縮小、業務委託費の見直し、生成AIを活用した業務の内製化などに取り組み、経営資源を収益性の高い既存事業や成長が期待される事業へ重点配分する体制への転換を図っています。
この構造改革に伴い、占い事業の新たな制作用システム(新フレームワーク)や占いサイト「占い大百科」、電話占いシステムの一部について固定資産除却損82百万円を計上したほか、占い事業の管理システムとBtoB向けソリューションサービスのシステムについて減損損失142百万円を計上し、特別損失は合計225百万円に達しました。一方で、本店移転に伴う補償金43百万円や、フランチャイジーとして運営していたシミュレーションゴルフ店舗「LoungeRange」の事業譲渡益4百万円を特別利益として計上しています。
占い知見を軸にBtoB領域へ展開
同社は強みである占い分野の知見とデータを新たな事業機会の源泉と位置づけ、占いコンテンツを核としたユーザー体験の深化とあわせ、ユーザー行動や嗜好データの分析・活用を通じたBtoB向けマーケティング支援やデータ活用サービスへの展開を推進してきました。今期後半には一部事業で改善の兆しも見られ、8月にリリースした新規占いコンテンツは堅調な滑り出しとなっているほか、データ・テクノロジー事業の「きゃらデン」は収益改善に向けた取り組みが進み黒字を維持しています。
BtoB領域では、長年培ってきた占い分野の知見を活用し、神田明神文化交流館で「占い」と「推し活」を組み合わせたイベントを実施するなど、デジタル領域にとどまらない新たな事業機会の創出にも取り組んでいます。
2027年8月期は増収も損失継続を予想
2027年8月期の連結業績予想は、売上高1,756百万円(前期比8.9%増)、営業損失208百万円、経常損失208百万円、親会社株主に帰属する当期純損失208百万円としています。今回の構造改革による本格的な収益改善効果は2027年8月期以降に寄与する見込みで、同期も損失は継続するものの赤字幅は縮小する計画です。配当については2026年8月期、2027年8月期予想ともに無配を継続するとしています。

