データセクション株式会社、広告コピー文自動生成AIを提供開始、不動産物件情報で実運用開始へ

データセクション株式会社は、AIによる「広告コピー文自動生成システム」の提供を開始、第一号案件として、株式会社LIFULLが運営する住宅情報サービスで、不動産物件情報の広告コピー文生成システムの提供を開始しました。 データセクションでは2016年よりAIによる文章…

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データセクション株式会社、広告コピー文自動生成AIを提供開始、不動産物件情報で実運用開始へ

データセクション株式会社は、AIによる「広告コピー文自動生成システム」の提供を開始、第一号案件として、株式会社LIFULLが運営する住宅情報サービスで、不動産物件情報の広告コピー文生成システムの提供を開始しました。

データセクションでは2016年よりAIによる文章自動生成に取り組んでおり、これまでに新聞記事自動生成やアイドルTwitterアカウントの投稿自動代行などを行っています。今回の「広告コピー文自動生成システム」は、これまでデータセクションが培ったAI技術を生かし実業務向けソリューションとして開発したものです。

AIによる「広告コピー文自動生成システム」は、不動産業界に限らず様々な業界に活用できる可能性があるため、今後は他分野えの導入も視野に入れて、AIの社会実装に注力していくとしています。

「広告コピー文自動生成システム」導入の背景とメリット

不動産物件情報は、記載されるポイントが限られた短文であるものの、PVや成約数などにかかわる重要な要因として、多くの人手が割かれています。

そのため、入力作業に伴う人的コストや、入力者のスキルによって質の差が生じたり、虚偽・事実誤認につながる記載を行るリスクが発生するなど、多くの画題がありました。これらの課題の解決に向けて、データセクションはAIによる「広告コピー文自動生成システム」を開発。業務の効率化及び品質向上を目指しています。

今回「広告コピー文自動生成システム」の導入が決定した、LIFULLの提供する物件入力システムでは、年間551万件以上の不動産物件情報とコピーが登録されています。仮に1物件当たり5分のコピー時間が発生しているとすると、全体で46万時間がコピー作成作業に費やされている計算になります。これを、AIにより自動化することで、時間と費用のコスト削減が可能になります。

さらにこれまで手動で入力作業を行っていたために生じていた恣意的な事実の歪曲リスクを、NGワードなどのルールを作成する事により極小化できます。また、「ページ閲覧数や成約数の高い」コピーをAIに継続させることで、より訴求力の高い文章生成が可能となります。

システムの概要と特徴

■注目してほしいポイントを押さえたコピー文を自動で生成

不動産物件情報などから、ポイントとなる情報を抽出してタグ付け。そのタグの組み合わせ情報と、タグの組み合わせに適した文章をセットでAIに学習させることにより、従来技術よりも自然な文章を生成が可能になりました。さらに、タグの作りこみを行うことで様々な業界や掲載先メディアに合わせたカスタマイズも可能です。

不動産物件情報の場合、物件情報から、駅からの徒歩分数、築年数、間取り、バストイレの有無などの情報を抽出。この情報を元に、その物件に関する「タグ」の組み合わせ情報をつくります。タグの組み合わせ情報を広告コピー文自動生成エンジンにかけることで、物件情報に適したコピーが複数パターン自動生成します。

システムイメージ図

■文章の多様性を確保

不動産物件は、似通った内容の情報が多く存在します。このように情報の類似性が高い場合でも、毎回同じ文章が生成されないようカスタマイズすることが可能です。同時に複数の文章も生成できるため、候補の中から担当者が最適なものを選択する運用が可能です。

■即時性の高さと他の業界への展開

データの入力から複数のコピー文の生成までをほぼ瞬時に行うため、スポーツの試合速報や金融マーケットなど、入力値となるデータがあり、即時性の求められる分野でも活用が見込るとしています。

今後の展望

データセクションでは、「広告コピー文自動生成システム」について不動産業界以外のコピー文生成以外にも、求人広告、旅行広告、小売り・スーパーマーケットのチラシ広告等や、リアルタイムに文章を生成するニーズがあるスポーツの試合速報や金融マーケット情報などへ展開していくとしています。

【データセクション株式会社 概要】
会社名:データセクション株式会社(東証マザーズ:証券コード3905)
本社所在地:東京都品川区西五反田1丁目3番8号 五反田御幸ビル8階
代表者 代表取締役社長兼CEO 林 健人
設立:2000年7月
資本金:897,184千円(2019年3月31日現在)
事業内容:消費者マーケティング事業 / 風評リスク対策事業 / 画像解析事業 / ソリューション開発事業 / 海外SNS分析事業

《Nakashima Takeharu》

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Nakashima Takeharu

「佐賀経済新聞」編集長。県内で開催のアジア最大級の熱気球大会では広報・メディア対応とネットコミュニケーションを担当。

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