メディア事業だけでなく、あらゆる事業を行う上で必要なのが投資視点。 サイバーエージェント・ベンチャーズ、XTech Venturesのパートナーとして投資実行を担当してきた波多江直彦氏は、2019年12月にXTechグループの一社として設立された株式投資型クラウドファンディング「イークラウド」の代表に就任しました。波多江氏に「メディアの現状と未来」についてインタビューしました。
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慶應義塾大学法学部卒業後、サイバーエージェントに入社。広告代理部門、スマホメディア、オークション事業立ち上げ、子会社役員等を経て、サイバーエージェント・ベンチャーズで投資事業に従事。その後XTech Venturesにおいてパートナーとして、VR・SaaS・モビリティ・HRTech・シェアリングエコノミー・サブスクリプションサービス等への投資実行を担当。2018年7月にイークラウド株式会社を創業、2019年12月代表取締役就任。
―――投資するうえで見てきたポイントはありますか?
私が見てきたポイントは、その人ならではの世界があるかどうかです。例えば、その業界に10年、20年いるからこそ知っている「自分の知らない特有の何か」を知っていたり、若い方ならではの感性で「自分の知らない特有の何か」を知っているかは重要です。
また、事業センスのある人は、仲間集めの上手い人が多いと感じます。すごい人は想像以上の採用をしてきます。「そんな人をよく口説いてこれましたね」とそれだけでも魅力を感じます。
メルカリはそこが上手くて、何もないタイミングで小泉文明さん(元ミクシィ取締役CFOで、現在メルカリ取締役会長)など、凄い人を連れてきて、そこにさらに仲間が集まっていきました。
自分と似たようなタイプを採用する小さな王様タイプの採用では、上場しても時価総額があまり上がらない場合が多く、多様性のある凄い人が採用できるチームは投資したいなと感じます。