ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は1月6日、女性購読者のために行っている取り組みについて、イベントに併せたコミュニティ構築の実験成果を報告しました。Women Inと呼ばれる女性向けのニュースレターを発行しているWSJですが、関連した年次イベントWomen In the Workplace Forumにて、試験的にSlackコミュニティを併設し、メンバー間のつながりを深めることに成功したようです。
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WSJが行う女性のためのジャーナリズム
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は2019年からWomen Inという題目のニュースレターを発行しており、社会でリーダーシップを発揮している女性達に触れ、刺激を受けられる内容で女性購読者にアピールしています。元々、WSJの記事テーマに、社会で働く女性のチャレンジ、成功談などに焦点を置くWomen Inシリーズがありましたが、ニュースレターとして特別に独立した形のようです。
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また、このWomen Inに関して、Women In the Workplace Forumと呼ばれる年次のイベントも行われており、今年2020年も9月にオンライン視聴ができる形で開催されました。その内容は、女性の社会進出に関する調査結果の報告、Deep-Dive Workshopsと呼ばれる司会者を交えた討論、コミュニティメンバーと共に著名なCEO達と議論を行うTown Hallなどがあります。このイベントでは、女性の社会進出を支援するために誕生したLeanInと大手コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーが全面的にバックアップしているようです。
Women In Workplaceフォーラム2020での新たな取り組み
WSJの編集部では女性購読者内で双方向コミュニケーションをより活発にさせたいと考えていました。そのため、2020年のWomen In Workplaceフォーラムでは、試験的にSlackコミュニティを併設し、イベントに参加する女性達同士でつながりができることを期待しました。
その結果は思惑通りとなり、#generalというコミュニティへ参加時に自己紹介を行うチャンネルで、活発な双方向コミュニケーションが生まれたとのことです。具体的には、自己紹介を行うだけでなく、他のメンバーとセミナーの内容を共有したり、イベント内を案内したり、コネクションを作ったりといったことが行われていたようです。
Slackコミュニティを推進した一人であるNico Gendron氏によれば、「コーヒー待ちの列での会話やセミナーでたまたま隣の席に座ったことでの会話がポイントであり、そこで名刺交換が行われたり、刺激を受けたりします。そのような状況を仮想コミュニティでも作りたいと思っていました」とねらいを述べています。
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