本稿は7月6日~8日開催された、IVS 2022 NAHA参加のWeb3系企業の取材記事です。RepFitの土屋卓也代表による寄稿記事になります。
総参加者数は合計約1800人ほどで、日本のベンチャー・スタートアップカンファレンスでは最大規模に達しました。筆者はIVS 2022 NAHAに出向き、初日の夜に開催されたOasys、double jump.tokyo、Thirdverseの3社の共同主催のイベントである「Haisaaai Web3 Gaming Night」に参加しました。
Haisaaai Web3 Gaming Nightはweb3 gamingの最先端を走るホスト・ゲストと語る場として用意されたネットワーキングイベントであり、主催者の想定を大きく上回る300名以上が来場したようで、大盛況でした。多くのメディアがオフィシャルのコンテンツの取材記事を書く中、こちらのイベントにて複数企業を取材したので、勢いのあるスタートアップを下記にまとめます。
目次
microverse株式会社: IPを活用したNFTの販売支援サービス
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microverseはVTuberやアーティスト、ブランド等のコンテンツをNFT化して販売できるようにする、IP x NFT創出支援サービスを展開する東京は渋谷拠点のスタートアップ。同社の投資家にはサイバーエージェント・キャピタル、イーストベンチャーズ、Fベンチャーズ、double jump.tokyo等の著名VCの名前が並んでいます。代表である渋谷氏によると、さいたまスーパーアリーナで開催されたアーティスト「ずっと真夜中でいいのに」のライブ記念NFT配布の実施や、NFTネイティブなIP創出に向けた大手との共同プロジェクトの始動等、国内NFT市場において着実にポジションを確立しつつあるとのこと。
double jump.tokyo株式会社: ブロックチェーンゲーム・NFT事業支援サービス
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NFT・ブロックチェーンゲーム専業開発会社として、2018年4⽉3⽇に設⽴されたスタートアップで、「My Crypto Heroes」「BRAVE FRONTIER HEROES」「My Crypto Saga」などのブロックチェーンゲームを開発しています。同社が支援した鉄腕アトムのモザイクアートNFTが120ETH(約5300万円)で落札されるなど、国内IPのWeb3参入支援なども積極的に行っており、2022年4月に約30億円の資金調達を達成しています。調達した資金を通して、大手ゲーム会社とのIPを活用したブロックチェーンゲームの共同開発を発表している。投資投資家にはJump Crypto Amber Group、JAFCOが並んでいます。
株式会社Ginco: 仮想通貨ウォレットサービス
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Gincoはブロックチェーンインフラ開発と社会実装を支援するWeb3ディベロップメントカンパニー。早く、安全に、高い費用対効果でブロックチェーンを活用し、Web3化をはじめとする新規サービスの創出や既存サービスの価値向上に取り組めるインフラおよびエンタープライズサービスを提供しています。同社の業務用暗号資産ウォレットサービスは、国内暗号資産交換業者への導入シェアNo.1。昨年10月、みやこキャピタル・DBJキャピタル・三菱UFJキャピタルから5.7億円の資金調達を実施し、組織規模も急拡大中とのこと。
Oasys: ゲーム特化型ブロックチェーン
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Oasysは「Blockchain for Games」をコンセプトとするゲームに特化したブロックチェーンプロジェクトで、初期バリデータにはバンダイナムコ研究所やセガなど、大手ゲーム会社やWeb3企業計21 社が参加しています。ブロックチェーンゲームユーザーに対して取引手数料の無料化と取引処理の高速化を実現することで、快適なゲームプレイ環境の提供を可能にしています。直近では、米VCのRepublic Capitalをリードに、海外のVCや取引所を中心とした約25億円のトークンでの資金調達を完了。NFT.NYCやIVS、NFTokyoなど国内外のWeb3カンファレンスに合わせた独自イベントの開催も活発に行い、Web3業界の盛り上げを牽引しています。
Haisaaai Web3 Gaming Nightは非常に熱気溢れたイベントであったが取材先の4社はひときわ目立つ存在感を放っていました。国内外でWeb3 / NFTプロジェクトのリーディングを彼らに期待したいです。