Flipboardは、2月14日出版社によってキュレートされた1000のマガジンと20の新しいパートナーを連携させ、分散型ソーシャルの規格であるFediverseで利用可能な高品質なニュース、ライフスタイル、ローカルジャーナリズムの種類を大幅に拡大しました。
2012年、Flipboard Magazines（フリップボード・マガジン）は、記事、動画、画像、ポッドキャストなどを、Flipboardを利用している人なら誰でもフォローし、参加できるテーマ別のフィードにキュレーションするアプリケーションとして登場しました。それ以来、世界中のFlipboardユーザーと出版社は、何百万ものマガジンをキュレーションし、何百万人もの人々に情報を提供してきました。各Flipboardマガジンは、1人または複数の投稿者を持つことができ、そのフィードを中心に、人々がコメントし、互いに関与することでコミュニティを形成しています。
今回、Flipboardは、マストドンやBlue SkyなどFediverse上で相互利用可能な大量のコンテンツフィードのコラボレーションを開始しました。本誌が注目するニュース系コンテンツだと、Semafor（セマフォー）や、政治ニュースのThe Conversation（ザ・カンバセーション）、安全保障系のThe Intercept（ザ・インターセプト）、テック系のThe VergeやMashableなど、特定の分野に限られますが無料で閲覧できます。また米国のユーザーにはローカルニュースの拡充は嬉しいでしょう。
Flipboardの強みは、当初からそのユニークなユーザーインターフェイスにありました。多くの情報を編集してみせるのがキューレーションの魅力であり、雑誌の強みです。多様なコンテンツを料理のように盛り付けて、並べれば、どの順番に食べようかとワクワクさせられます。もちろん苦手なものはあらかじめ外しておけばいいのですし、今回のコンテンツ拡充は、Flipboardの当初の理想像へより近づいたのではないでしょうか。とにかく1000種類ものマガジンコンテンツがフィードされても、見た目が崩れず、ユーザビリティが変わらないのが素晴らしいところです。
なお、これらのコンテンツは、マストドンや他の連携ソーシャルアプリでユーザーが発見できるように、それぞれが独自のネイティブActivityPubフィードを持っています。そのため、最近フェデレーションした雑誌は、コンテンツがフェデレーションバース全体に伝播するのに時間がかかる可能性があるかも知れません。その場合は、"Browse more on the original profile "というリンクをクリックすると、代わりにFlipboardで投稿を見ることができるかと思います。またfediverseで雑誌のアカウントをフォローすると、マストドンや他のアプリのFollowingフィードに、そのアカウントからの今後の投稿がすべて表示されると言うことです。
現在、最初のテストグループがActivityPubと統合されたことで、Flipboardは、残りのアクティブで一般的なキュレーターとその雑誌の生成を3月に開始する計画だといいます。また、自分の雑誌をFlipboardのみで管理したい人にはオプトアウトを提供する予定だそうです。今後の拡充とともに、同じくActivityPubに取り組んでいるWordPress、Medium、Mozilla、インスタグラムやスレッドへの波及効果も楽しみです。
