札幌の出版社柏艪舎が破産、負債総額約2億5800万円・・・活字離れの影響

・札幌の出版社「柏蔭舎」が破産手続き開始決定を受ける
・インターネット普及による活字離れで業績が悪化
・負債総額は約2億5800万円

メディア 出版
札幌の出版社柏艪舎が破産、負債総額約2億5800万円・・・活字離れの影響

帝国データバンクによれば、出版社の株式会社柏艪舎(はくろくしゃ)が2024年9月27日付で、札幌地裁より破産手続き開始決定を受けていたことが明らかになりました。負債総額は約2億5800万円に上ります。

柏艪舎は、2000年2月に設立された札幌市中央区に本社を置く出版社で、小説やエッセイ、写真集など幅広いジャンルの書籍を手がけていました。特に文芸作品の分野では、新人作家の発掘や海外作品の翻訳出版に注力。自費出版にも対応し、文芸翻訳講座を開講するなど新人の育成にも尽力していました。

2007年3月期には年商約1億1500万円を計上するなど、一時は好調な業績を誇っていました。しかし、インターネットの普及に伴う出版物を中心とした活字離れの影響を受け、業績は徐々に悪化。2024年1月期の年商は約439万円にまで落ち込んでいました。

さらに、紙の価格高騰や印刷経費の負担増も重なり、資金繰りが悪化。今回の決定を受け、破産手続きを開始しました。破産管財人には、はやみち法律事務所の道尻豊弁護士が選任されています。財産状況報告集会は、2025年1月31日午前10時に開催される予定です。

《編集部》