株式会社エレクトロニック・ライブラリー(ELNET)とNTTドコモビジネスは、新聞記事を横断的に活用する法人向け生成AIサービス「ELNET AI」の正式版を10月1日に提供開始しました。全国紙を含む新聞47紙と通信社1社の協力を得て、ELNETのクリッピングサービス契約企業にオプションとして提供します。
利用者がチャット画面で質問すると、ELNETが採録・蓄積した当日の朝刊を含む最新記事から過去10年分までの新聞記事をもとに、生成AIが情報の整理や分類、レポート作成を支援します。官公庁や自治体、企業、業界団体の公式サイトに掲載された情報も補足情報として利用します。

正式版では、ELNETの「モーニングクリッピング」など、契約中のクリッピングサービスで毎朝配信される記事データとの直接連携を追加しました。朝のクリッピング結果をAIがトピックス別に整理するため、記事の確認から社内共有用資料の作成までにかかる作業負荷を減らせるとしています。

生成した回答には参照元が示され、利用者は回答に使われた記事原文を確認できます。ウェブ情報を参照した場合は該当サイトへ移動できる仕組みです。入力した情報はAIモデルの学習には利用せず、記事は新聞社や通信社などの著作権者から許諾を得たものを使います。
メディア事業者にとって注目点となるのが、ELNETが独自開発し、特許出願中としている収益分配モデルです。ユーザーへの回答に対する各記事の貢献度を分析し、その影響度に応じて新聞社や通信社へ対価を還元します。生成AIによる記事利用と権利者への収益還元を同じサービス内に組み込む設計です。
サービスは2026年4月からパイロット版を運用してきました。開始時点では朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、産経新聞の全国紙4紙のほか、専門紙、地方紙、スポーツ紙、夕刊紙などが参加します。利用価格は契約内容に応じた個別見積もりで、利用にはELNETのクリッピングサービスの契約料金も別途必要です。




