メディアがどんどんと事業会社化していく・・・メディアインキュベート 浜崎 正己 社長に聞く

「デジタルメディアに挑戦する人々の学びの場」としてMedia Innovation Academyを開設いたしました。7月18日(木)にメディアの「マネタイズ」「運用」「新規事業」をテーマとしたイベントを開催いたします。 登壇者でもある株式会社メディアインキュベート 浜崎 正己 …

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「デジタルメディアに挑戦する人々の学びの場」としてMedia Innovation Academyを開設いたしました。7月18日(木)にメディアの「マネタイズ」「運用」「新規事業」をテーマとしたイベントを開催いたします。

登壇者でもある株式会社メディアインキュベート 浜崎 正己 氏にメディアの「マネタイズ」「運用」「新規事業」についてお尋ねしました。

浜崎 正己 氏のご経歴は下記の通りです。

2011年に大学を卒業後、大手建機レンタル企業を経て兼松グランクス株式会社に転職し、大手夕刊紙のWEBサイトのディレクターを経験。以降、GMOモバイル株式会社に入社しポータルサイトの編集・ディレクター、株式会社ザッパラスにて経済メディアの編集・ディレクター業務に携わるなどし、2016年3月に株式会社メディアインキュベートを設立。

メディアの立ち上げ・運用支援を手掛けるほか、メディアに特化したベンチャーキャピタルの設立も準備中。これまでに40以上のメディア運営に携わり、新規事業の開発、デジタル化、組織開発などを支援。

また、通信放送領域の産官学で新しいブロ-ドバンド サービス・ビジネスを開花させる場を提供するNPO法人ブロードバンド・アソシエーション事務局次長の他、「MADURO」「ソトコト」「THE RAKE」を展開する株式会社RRデジタルメディアの社外取締役、メディアインキュベート・100%子会社の株式会社Omnibusの代表、50%保持の子会社・株式会社ランプコアの代表も兼務。

―――これまでの経歴と簡単に自己紹介をお願いします

メディア特化で事業開発を支援

メディアインキュベートの浜崎と申します。これまでに数十のメディアの運営に携わってきました。大学時代からメディアについて勉強しており、この業界にはずっと憧れを持ってきました。紙メディア、ラジオ、ポータルサイト、動画メディア、CGMなど、様々な種類のメディアに携わってきて、メディアの奥深さを感じています。

―――現在、携わられているお仕事について教えてください

現在は、メディアインキュベートという会社で代表をしており、主にはメディア企業のコンサルティングをしています。新規事業の開発や、広告や編集体制の構築、メディアのデータビジネスの設計などを行なっています。

また、RRデジタルメディアという「ソトコト」「MADURO」「THE RAKE」などの雑誌を持つ会社で取締役CFOもしており、実際にデジタル化や、新規事業の開発も行なっています。

くじらキャピタル株式会社とも提携し「デジタルで、地方創生」を支援

―――なぜその仕事に携わることになったのでしょうか

ずっとメディアに思いを持って、2016年3月30日、生まれて1万日目に起業しました。何で起業しようと思い悩んでいたのですが、やはり自分にはメディアしかないと思いました。起業してからもオウンドメディアの立ち上げや運営、雑誌メディアのデジタル化や、ラジオの総合サービス、通信社の新規事業開発などに携わってきました。

そういったコンサルティングの延長で、RRデジタルメディアの大久保社長と知り合い、関わるようになっていきました。伝説の編集者の方と一緒に仕事ができて、とてもワクワクしています。

―――その仕事の魅力はなんですか

メディアの仕事の魅力でいうと、知りたいことにアクセスできる、会いたい人に会える、クリエイティブなことができる、などのことを仰る方もいます。

私が考えるこの仕事の魅力は「知らないことを知れる」ということかもしれません。私の関心はメディア自体にあるのですが、メディアがどんな風になっていくのか、メディアが果たすべき役割はなんなのか、これからにどんな存在として継続していくことができるのか、を日々思案しているので、Media Innovationの仕事がとても楽しいです。

株式会社イード運営のデジタルメディアやコンテンツビジネスに携わる人に向けたメディア

―――メディアが果たすべき役割についてどう思いますか

メディアが果たすべき役割は、いくつかあると思います。一つは「権力監視」だと思います。詳しい方は多くいらっしゃるかと思いますが、監視がなければ権力は肥大化し、膨張し続けるものなのではないでしょうか。ただ監視をすればいいとは思いませんが、お互いに緊張感のある形で、情報発信がされていくべきだと思います。

他には「光のあたってない人たちに対して光をあてる」ということなのではないでしょうか。これは、発信する側の倫理も問われますし、慎重に、かつ繊細に扱わなければならないテーマかもしれません。発信するということは、どうしても何かしらのポジションに立たざるを得ないと思います。

「光のあたってない人たちに対して光をあてる」ということは、本来はいいものを持っているが、発信が苦手だったり、見せ方が苦手なものを想定してのことでもあり、また社会的に発信をするべきだったり、世の中に知ってもらう必要があるもの、という意味でお伝えしました。

そこには、自分の思想や、ポジションがどうしても出てきます。そこがメディアそれぞれのポリシーであり、考えや、雰囲気を形作りものなのだとも思います。果たすべき役割とは少しずれるかもしれませんが、私の考えでは「メディアは何かしらのポジションを取っている」ということも、一つ頭に入れておいて欲しいと思いました。

―――メディアのマネタイズ方法についてご意見を聞かせてください

メディアのマネタイズ方法はいくつかあると思います。

NewsPicks現CCOの佐々木紀彦さんが執筆した『5年後メディアは稼げるか』(佐々木紀彦著、東洋経済新報社)では、「①広告、②有料課金、③イベント、④ゲーム、⑤物販、⑥データ販売、⑦教育、⑧マーケティング支援」と述べています。

多くがここに包含されるのではないでしょうか。2013年に出版された本ですが、この佐々木さんがいらっしゃるNewsPicksのサービス展開は、いつも勉強させていただいています。

私が普段やっていることも、ここに立脚しつつ、個別で何をしたらいいのか、を一緒に考えていくことが多いです。メディアに基づいた求人事業ができないのか、ライセンスビジネスができないのか、コミュニティサービスが作れないのか、サロンビジネスができないのか、などなど。

基本的に思っているのは、それぞれジャンルが違う中で、ある一定はこのフォーマットを元に整理していった方が、考えやすいように思いました。

単純にサブスクはできない、イベントは難しい、ではなくて、複合的にやることでできる場合もあるかと思います。そこが知恵の出しどころなのかな、と。

―――メディアの運営のコツについてご意見を聞かせてください

コツというと難しいのですが、基本的には地道な作業の反復のように思います。

何を伝えたいのか、何を知って欲しいのか、知りたいのか、を日々考えながら、どうしたら読み手の人に喜んでもらえるか、届けられるかを試行錯誤する毎日のような気がします。

その繰り返しの中で、もっと、もっとと、求めていく中で、常に改善していくしかないのかな、と思っています。

基本的には、ずっと運用側でいた者としては、毎日数字を見て、反応を見て、何がウケるんだろう、周りはどうしてるんだろう、どうしたらもっと数字がいくんだろう、それだけではない数字以外のファンをどう掴めるのか、体験を作っていったらいいのか、どうなんだろう、みたいなことを毎日ぐるぐる考える日々なのかな、と思っています。

―――メディアの新規事業についてご意見を聞かせてください

メディアスタートアップの成長支援も目指す

メディアの新規事業ですが、基本的にはメディア以外の新規事業と大きく差はないかと思います。よくあるのが、ECとか、サブスクみたいなことが取り上げられると思います。後は、イベントやサロンなどでしょうか。

メディア以外の新規事業と大差ないと申し上げたのは、メディア自体が、他の事業領域とも同じように行う必要があると思うからです。

メディアにはブランドがあり、ユーザーと一番近く、その声を大切にしながら事業に向き合うことができます。ある一定の上から目線も必要なのかもしれませんが、その上手いバランスを取ってきたのが、いいメディアなのかな、と思います。

ただ簡単にそれがいくとも思わないので、新規事業に強い方や、経験のある方々とMIX、協業していくことで実現スピードが早くなっていくのではないでしょうか。

そうすれば、きっと前に進むし、それはどっちが上とかではなくて、一緒に手を携えていくことが大切なんだと思います。それ自体が、このMedia Innovationでも実現できたら理想だな、と個人的には思っています。

―――メディアの未来はどうなっていくと思いますか

これからそんな他業種とメディアの協業が進んでいくと思います。メディアがどんどんと事業会社化していくのではないでしょうか。それは、不動産業を営むなどではなく、メディアがよりブランド化して、ファンをより作り、コミュニティを形成して、共に事業を作っていくんだと思います。

既にその流れはあるでしょうし、益々加速していくのではないでしょうか。そして、事業会社、個人がメディア化していくことは止められないし、その垣根がどんどんと近くなっていくでしょう。

メディアインキュベートがやりたいことは、そのあらゆるもののメディア化とメディアの支援です。事業を作ることにこだわっていて、当然目の前の業務効率化、向上はやっていくものの、中長期の未来や、戦略を立てて、実行することにこだわっています。

メディアのM&Aも通して、協業、共創を推進していく

そのために、自分だけでなく、仲間が必要ですし、その未来に向けて突き進むのであれば、自社関係なく、ご紹介して、前に進もうとしています。

メディアの未来は、もっとライセンスだったり、権利関係が問われてくるでしょうし、いろんな見直しが入ってくると思います。メディアは一番ユーザーと近くて、そのユーザーの気持ちを考えた事業を提供していく。今までのメディアの形とはちょっと違って、でも、それはフォーマットが違うだけである。そんな気がしています。

その後押しを少しでもしたいし、スピードを上げていきたいと思っています。

―――イベントにいらっしゃる方々へのメッセージをお願いします

このイベントは、あくまで一つのきっかけです。今後も継続的に取り組んでいきます。コミュニティとして形成されていき、メディアの協業、共創がどんどん生まれていってほしいと思います。

継続的な取り組みにしたいですし、冬にはカンファレンスなども開けたらな、と思っています。少しでもメディアを盛り上げたいのと、そして、あらゆるもののメディア化を加速していきたいです。

ご一緒に取り組んでいきましょう!

Media Innovation Academy #1 業界TOPリーダー18名が集結!メディアの「マネタイズ」「運用」「新規事業」研究会

株式会社イードが運営するMedia Innovation が、「デジタルメディアに挑戦する人々の学びの場」としてMedia Innovation Academyを開設いたしました。リアルな交流、協業が生まれることを目的としており、オンライン、オフライン合わせたコミュニティを形成していきます。

今回のイベントは下記18社の方々に5分ほどプレゼンいただき、その後、メディアの「マネタイズ」「新規事業」「運用」をテーマに、座談会を実施いたします。

アドテクノロジー、テレビ・雑誌・新聞のデジタルメディア、メディア業界のオープンイノベーション、メディア担当者が知っておくべきマーケティングのテクノロジー、ブロックチェーンなどの新規ビジネス、メディア起点の横展開、顧客データを活用したメディアビジネス、海外メディアの動向、カテゴリー特化のバーティカルメディア、インフルエンサービジネス、メディアが行うオンラインサロン、メディア業界の再編ファンド、など、盛り沢山の内容でお送りいたします。

■概要
日時 2019年7月18日 (木) 19:00 – 22:00
会場 Speee Lounge:〒106-0032 東京都港区六本木4-1-4 黒崎ビル4階
  (東京メトロ日比谷線、都営大江戸線六本木駅、4a、6番出口から徒歩7分)
主催 株式会社イード/ 株式会社メディアインキュベート

■スケジュール
18:30 開場
19:00 開演、主催者挨拶
19:05 各登壇者からプレゼンテーション(16社)
20:30 パネルディスカッション
21:15 懇親会(軽食とドリンクを用意します)
22:00 終了

チケットはPeatixで販売中です

《浜崎 正己》

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浜崎 正己

浜崎 正己

メディアの立ち上げと運用を支援する(株)メディアインキュベート の代表。1988年千葉県生まれ。Twitter : https://twitter.com/masaki_hamasaki

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