株式会社フジテレビジョンが、海外ビジネス部門において、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の一環となる番組販売EC(Eコマース)システムを、日本のテレビ局として初めて導入することを発表しました。
同社は、海外のテレビ局や映像配信プラットフォームと行っている番組販売ビジネスをIT化することを目的に、日本の放送局で初めてインターネット上で番組の下見から販売までができるシステムを開発。そのシステムを「JET」(ジェット: Japan Entertainment TV programs market)と名付け、運用を開始しました。
JETは、「人々がAmazonやZOZOTOWNで気軽に商品をチェックして購入できるように、世界中のバイヤーの皆様が自由にアクセスしてフジテレビの番組を購入できる、そんな新しい番販システムを作りたい」(フジテレビ コンテンツ事業部 海外ビジネス担当・東康之氏)という思いから開発されたサービスです。
世界中のバイヤーは、フジテレビのコンテンツのトレイラーを自由に下見し、欲しい作品を選択、期間や地域などを入力するだけで、番組の購入から素材の受け渡し、請求書の発行まで、全て本システムの中で行うことができます。言語は英語、中国語(簡体字)を標準装備し、日本語にも対応しているとのことです。
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コンテンツとしては、全話放送が終了し海外番販が可能となった最新作品『監察医 朝顔』『ルパンの娘』を筆頭に、『教場』や『コンフィデンスマンJP』、かつてアジアでも大ブームを巻き起こした『東京ラブストーリー』や『ロングバケーション』、海外でもリメイクされている『白い巨塔』など、多くの名作を掲載。バイヤーは、それらの作品をドラマのジャンルや脚本家、監督といったキーワードから検索することができるといいます。
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フジテレビは現在、株式会社フジ・メディア・ホールディングスのグループ会社である、株式会社フジクリエイティブコーポレーションと共同で海外へのセールスを実施。この「JET」の稼働により、海外のテレビ局やこの数年で急速に増加しているインターネット上の映像配信プラットフォーム事業者とのビジネスを強力に進めていきたいとしています。
今後は、2021年秋を目標に「セラーとして登録できる機能」を本システムに追加、日本の他のテレビ局やアニメ会社、制作会社などさまざまなコンテンツホルダーが、「JET」を使って世界中のバイヤーに向けて自らのコンテンツをセールスできるようにし、「JET」を「映像コンテンツの総合ビジネス・プラットフォーム」として運営していく予定とのことです。