TBSがJNN(Japan News Network)の系列28局と共同で立ち上げたニュースサイト「TBS NEWS DIG Powered by JNN」が好調です。4月にローンチしてから9月には早くも月間PVが1億6000万を突破しました。
TBSと28局が全国から伝えるバラエティ豊かなコンテンツはいつ訪れても楽しく、ついついクリックしてしまいます。そんな「TBS NEWS DIG」はどのように誕生して、何がウケていて、どんなビジネスを目指しているのか。TBSで事業を推進する南部諒生氏と永井雅人氏、そしてメディアの収益化を支援するフォーエムの作増志郎氏にお話を伺いました。
―――「TBS NEWS DIG 」は2022年4月にJNN28局のニュースサイトとして誕生しました。どのような経緯で企画が進められたのでしょうか?
南部: もともとTBSでは「TBS NEWS」というニュースサイト を運営していました。ただ、このサイトはTBSのニュースがほとんどを占め、 JNN(Japan News Network)系列の27局の情報は、地上波の全国ニュースになった、いわゆる”のぼり”のコンテンツだけを扱ったものでした。地上波の情報をベースにしているので、ニュースの量や速度も地上波と同等のクオリティとなっていました。ただ、それだけではウェブ視聴者のニーズを捉えるには限界がある、というのが企画のスタートでした。
新しいサイトでは全国の系列局をもっと巻き込んで、コンテンツの量と速度を一気に上げて、かつ地上波の枠や尺に縛られないニュースをどんどん出していける体制を作りたいと思いました。以前のサイトは”地上波で作ったコンテンツ置き場”のイメージだったものを 大転換して、ウェブから更に広く拡がって いくようなサイトを目指しました。企画はローンチの約1年前から始まって、準備をしていきました。
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―――系列といっても別会社で地域ごとの課題もある系列局を説得していくのは大変な仕事だったのでは?