AI活用戦略イベント:GMOアドマーケティングがWebメディアの未来とAIの影響について議論、「AI野球コンシェル」も発表

2023年5月18日、GMOアドマーケティング株式会社が東京・渋谷のGMOインターネットグループ第2本社で開催したAI活用戦略についてのイベントが成功裏に終わりました。メディア業界の専門家と関係者たちが一堂に会し、Webメディアの未来とAIの革新が業界に与える影響につい…

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2023年5月18日、GMOアドマーケティング株式会社が東京・渋谷のGMOインターネットグループ第2本社で開催したAI活用戦略についてのイベントが成功裏に終わりました。メディア業界の専門家と関係者たちが一堂に会し、Webメディアの未来とAIの革新が業界に与える影響について深く議論した。

AIと検索エンジンの進化:日本マイクロソフト株式会社の有園雄一氏

午後4時から始まった第1部では、日本マイクロソフト株式会社の有園雄一氏が、AI搭載の検索エンジンBingの進化とMicrosoft広告の将来展開について語った。有園氏はOpenAIのChatGPTがBingやMicrosoft広告に統合されたことを強調し、それがどのようにメディアビジネスの成長に寄与するかについての洞察を共有した。

有園氏は、ウェブトラフィックの生成と高品質な記事の作成の重要性を強調。AIが良質なメディアから情報を引き出している一方、SEOに過度に依存しているサイトからは情報をほとんど取得しないと述べた。また、もしBingが頻繁に利用されるようになると、他の検索エンジンの利用が減少し、検索エンジン全体のトラフィックが半分になる可能性があると指摘した。

Microsoft Rewardsというポイントプログラムは、ユーザーが検索を行う度にポイントが付与され、これを商品やサービスと交換できるという魅力的な機能で、特に若者や学生に人気があります。有園氏自身も、1日1回の検索で1か月に5000~6000ポイントを貯め、それをネットで500~600円に換算できると述べています。

これらの新機能は、Bingの利用を奨励し、他の検索エンジンからBingへの移行を加速させる可能性があります。結果として、これはBingが検索エンジン市場でより大きなシェアを占める未来を示唆しています。これは、Bingが進化し、新たなユーザー体験を提供しながら、競争力のある検索エンジン市場における自身の地位を確固たるものにしていくことを示していると言えます。

広告業界の未来については、特定のプラットフォーム上で動作するサードパーティは2024年に各検索エンジンとも対応しなくなると予測。それに伴い、ファーストパーティがより重要になり、そのファーストパーティデータの持ち主としてMicrosoftが有力であると述べました。Microsoftは、PowerPointのような広く使用される製品と200億のクロススクリーンデータを通じて、大量のファーストパーティデータを保有しているとのことです。

パネルディスカッション:トップメディアがAI時代にどのように生き残るか

次に行われたのがパネルディスカッションで、トップメディアがAI時代にどのように生き残るか、どのような戦略を立てるかについて議論されました。

パネリストとして登壇したのは、ぴあ朝日ネクストスコープ株式会社の崎川真澄氏、株式会社フジテレビジョンの清水俊宏氏、株式会社イードの土本学氏、株式会社日本経済新聞社の上田敬氏です。モデレーターは株式会社メディアインキュベートの浜崎正己氏です。ディスカッションは、AIの出現によって生じるメディア業界の変化や可能性について深く掘り下げるものでした。

ぴあ朝日ネクストスコープ株式会社の崎川真澄氏

編集面:ChatGPTが記事作成の補助ツールとしてどのように機能するかについて議論しました。小見出しを自動生成する能力などから、新たな視点やアイデアを得るツールとして有用である可能性が示唆されましたが、これはユーザーの用途や要求により異なるとの意見もありました。

営業面:ChatGPTが営業戦略を強化する手段として有効である可能性についても話し合いました。業界の構造理解やお客様の問題点を出力し、それに基づいて営業戦略を構築する可能性が示されましたが、結論は一意ではありませんでした。

マーケティングリサーチ面:マーケティングリサーチにおいても、ChatGPTの可能性が触れられました。AIを用いて接触集団と非接触集団の記事閲覧傾向の分析など、深い洞察を得ることが可能であるかもしれないとの見解がありましたが、具体的な利用方法や効果については、さらなる議論と検証が必要との意見も出されました。

AIがメディア業界にもたらす変化:部門、各業務がその影響を異なる形で受ける

全体を通して、AIがメディア業界に様々な面で影響を及ぼす可能性についての認識が深まった一方で、その具体的な応用や効果については、参加者の間でさまざまな見解が交わされました。また、AIの進化が停滞しないため、これらの領域での更なる応用が期待されるとともに、その影響と可能性について注視していく必要があります。

浜崎氏はAIの活用について、まだ模索中である一方で、すでにAIを用いた実践が行われており、メディア運営の意義やノウハウへの影響が見え始めていると述べました。さらに、AIの影響はメディア業界の各部門に及び、それぞれ異なる形で受け止められていると指摘し、今後もその動向を掘り下げていく必要があると強調しました。

最後のセッションでは、株式会社スポーツニッポン新聞社の赤尾真明氏とGMOアドマーケティング株式会社の渡部謙太郎氏が、AIがどのようにスポーツジャーナリズムを革新しているかを具体的に説明しました。「AI野球コンシェル」というスポーツ雑誌のAI記事生成サービスの開発過程を詳しく紹介しました。

参加者からは多くの質問が寄せられ、活発な議論が交わされました。特にAIがメディア業界に与える影響については多くの意見が寄せられました。AIが人間の役割をどの程度代替できるのか、またその逆に、人間が持つクリエイティビティや判断力が今後どのようにAIと結びつくのかについての議論が熱を帯びました。

《浜崎 正己》
浜崎 正己

浜崎 正己

メディアの立ち上げと運用を支援する(株)メディアインキュベート の代表。1988年千葉県生まれ。Twitter : https://twitter.com/masaki_hamasaki