一般社団法人日本インタラクティブ広告協会(JIAA)が実施した「ネイティブ広告におけるメディアの価値検証調査」で、メディアと広告枠と広告コンテンツで構成されるネイティブ広告で「ブランドリフト効果」「コンテンツへの興味喚起・誘導効果」「ブランドイメージ醸成効果」が得られると実証したと発表しました。
JIAAネイティブ広告部会で、掲載メディアおよび掲載面、広告枠、広告コンテンツがどのように好意・イメージ・興味関心・購入意向などブランド評価に影響を及ぼすのか、互いにどのような関連を持っているのかを確認し、メディアが介在することの意義としてのネイティブ広告を可視化するための調査をしました。
この調査では、インターネットモニターを対象に、ネイティブ広告枠を経由して広告コンテンツを視聴するターゲット群と、広告コンテンツを単独で視聴するコントロール群とで広告コンテンツ接触後の意識変容並びにブランド評価を確認し、効果の検証を行いました。
ターゲット群には疑似的にインターネットサイトに接触してもらい、サイト上の気になる記事や広告を選んだ中に調査対象となるネイティブ広告枠が含まれていれば、実際の広告コンテンツを見て調査に回答しました。コントロール群には広告枠を経由させず広告コンテンツだけを単独で視聴させた上で、ターゲット群と同様の設問を確認しました。
目次
ネイティブ広告の効果① ブランドリフト効果
広告枠を経由して広告コンテンツに接触したターゲット群のブランド評価は、単独で広告コンテンツに接触したコントロール群に比べ、ブランド好意1.20倍、ブランド興味関心1.19倍、ブランド購入意向1.04倍のスコアとなり、ネイティブ広告を経由することで広告商品・ブランドへの関与がより高まる効果があることが実証されました。
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ネイティブ広告の効果② コンテンツへの興味喚起・誘導効果
広告枠を経由したグループに対象広告が気になった理由を確認したところ、その大半が「記事の内容に興味があった」、「タイトルに興味があった」、「画像・写真に興味があった」と回答しており、サイトにマッチしたネイティブ広告のクリエイティブが広告への興味を喚起し、広告コンテンツへの誘導に繋がっていることがわかりました。
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ネイティブ広告の効果③ ブランドイメージ醸成効果
今回の調査で、広告コンテンツに接触しなかったサンプルに対しても、各ブランドの評価を確認しています。その結果と、ネイティブ広告枠を経由して広告コンテンツに接触したグループとを比較することで、ネイティブ広告経由の広告コンテンツ接触効果を確認したところ、特にブランドイメージが広告コンテンツ非接触者に比べ大幅に高いスコアとなり、ブランドイメージを明確にする上で非常に高い効果が得られることがわかりました。
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コンテンツ型の広告手法にはブランド評価を高める効果があるということは、様々な検証によって証明されており、今回の調査でもコンテンツがブランド関与に与える効果を示すことができました。加えて、メディアと広告枠とコンテンツの組み合わせで構成されるネイティブ広告では、その効果がより一層高まることが明らかになりました。
ネイティブ広告は、普段接触するメディアに編集コンテンツとデザイン、内容、フォーマットが同様で一体化して掲載されることが特徴であり、メディアとの親和性が高い広告クリエイティブがユーザーの興味を喚起しやすくなります。さらに、メディアのイメージを引き継いだまま広告コンテンツに接触することで、ポジティブな意識が加わり、広告効果を高めたと推察されます。
掲載面に違和感なく溶け込み、ユーザーにスムーズな閲覧体験を提供するネイティブ広告のその特性は、ユーザーに好意的に受け止められる大きな要因であり、広告コンテンツに対する積極視聴に繋がっていると考えられます。
■日本インタラクティブ広告協会(JIAA)とは
JIAAはインターネットが「信頼される広告メディア」として発展するためのビジネス環境整備を目的に、1999年5月にインターネット広告推進協議会として発足、インタラクティブ広告ビジネスにかかわる媒体社、広告会社など272社が集まり、市場の健全な発展、社会的信頼向上のために、ガイドライン策定、調査研究、普及啓発などの活動を行います。2017年1月に米国のInteractive Advertising Bureau(IAB)のグローバルネットワークにIAB Japan(JIAA)として参画し、国際連携を図りながら活動しています。