「デジタルメディアに挑戦する人々の学びの場」としてMedia Innovation Academyを開設いたしました。7月18日(木)にメディアの「マネタイズ」「運用」「新規事業」をテーマとしたイベントを開催いたします。
登壇者でもある株式会社FLUX CPOの平田 慎乃輔 氏にメディアの「マネタイズ」「運用」「新規事業」についてお尋ねしました。
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平田 慎乃輔 氏のご経歴は下記の通りです。
株式会社FLUX CPO
2015年株式会社カカクコム入社。価格.com、食べログ、webCGなどのメディアマネタイズ業務を3年半担当し、ヘッダービディングの導入やPMP販売などを担当。2018年カカクコムを退職し、メディアマネタイズの最先端プロダクトをサポートする企業として株式会社FLUXを創業しCPOに就任。現在はヘッダービディングを中心にメディアマネタイズのサポート、プロダクト開発/販売を行う。
―――これまでの経歴と簡単に自己紹介をお願いします
FLUXの平田と申します。2015年4月にカカクコム新卒入社しまして、メディアマネタイズの部署に配属されたのがアドテク業界に入ったきっかけです。
カカクコム時代はSSP/ADNW企業の対面としてネットワーク在庫のマネタイズ業務をメインで行っていました。
ネットワークのマネタイズ以外には商品開発/在庫管理/配信設定と、PTD(Publisher Trading Desk)としてのDSP(Demand-Side Platform)/ADNW(ad network)運用などを純広告部分は全般触らせてもらいました。
その他PMP(Private Market Place)のメニュー設計/販売を中心にGoogleのβ版の機能含めて、積極的にPMPに手を出していました。その他アドテク関連プロダクトの立ち上げもやらせてもらったり、本当に幅広くメディアとしてのアドテク担当を満喫させてもらいました。今思うとDMP(Data Management Platform)周りだけあまり触っていなかったのが心残りです。
もちろんメディアで提案されたアドテクを導入することも面白かったのですが、やはりアドテクの文化を生み出す立場の方が興味があると思い、3年後の2018年5月にFLUXを設立しました。
ヘッダービディングは今では当たり前ですが、当時は作った人って天才だなと思い、ベンダー側としてこういうことをやりたい!という思いは長い間持っていました。それもあってFLUXで取締役CPOとしてプロダクトを中心に見ています。
―――現在、携わられているお仕事について教えてください
メディアさんに対してヘッダービディングの実装/運用/レポーティングの業務がメインです。今後はデータ活用含めたPMPや運用の自動化機能を作っていく予定です。
プロダクトを見る一方で多くの代理店/DSP/SSP/ADNW/DMPなどの方々とお仕事をさせていただいています。
―――なぜその仕事に携わることになったのでしょうか
思い切って起業したのですが、あまり組織作りとか管理系の仕事とか得意ではなくて…。結局自分の強みってプロダクトを考えることとこの業界に知り合いが多いことだと思いました。
特に自分がメディア時代にあれ欲しいこれ欲しい、こんなものがあったらいいな、というのは常に思っていました。私の立場としては、それらを解決してくれる会社(FLUX)を作るところに責務があると思っております。
―――その仕事の魅力はなんですか
ベンチャーとしてのスピード感は非常に魅力的です。ヒアリングして、自分で決めて、資金繰りをして、採用して…やろうと思ったら全員がついてきてくれますし、突然の方向転換にも対応してくれます。その他、毎日の発見だったりディスカッションの全てが楽しいです。実は若手が多く、年齢差があまりないのでこういう発見があったとか、それは違うとか、みんな忖度せずに話してくれます。
調査として日本に来ていない海外のベンダーと話させていただくときは、一番刺激的です。移り変わりの早い業界なので、潮流を見て色々作っていけるFLUXという魅力を打ち出していきたいですね。
―――メディアが果たすべき役割についてどう思いますか
ユーザーコミュニケーションの場ですが、メディアが定義するユーザーって記事メディアなら読者、CV(コンバージョン)メディアなら買ってくれる人になりがちだと思います。ただ、そのメディアを媒介して宣伝したい企業もユーザーだと思っていて、全員が幸福になる場所を提供する場だと思っています。
―――メディアのマネタイズ方法についてご意見を聞かせてください
広告マネタイズは基本Google + ヘッダービディングを推奨しています。ここまでやってしまえば運用もかなり自動化できます。メディアさんの状況によりますが、余裕ができてきたら純広告/PMPの販売に力を入れるべきです。
もちろんFLUXとしても今後メディアさんのPMP販売に尽力していきたいところではありますが、メディアのことを本当に知っているのはメディアさん自身であって、僕らができないセールストークを持っているはずです。将来的にはFLUXから売り方を盗んでいただけたらと思っています。
―――メディアの運営のコツについてご意見を聞かせてください
広告のUX/UIも閲覧ユーザーで考えると思いますが、同じく出稿企業の視点で設置するべきだと思っています。現実の広告枠はIn-View(ユーザーが目にする位置に広告が表示された)率の低い位置に置いても売上はあがりますが、最終的には買いが弱くなります。現実メディアとしての収益もあるので枠は存在しますし、買い手もIn-View率80%の枠を40%の枠の倍で買い付けていることはないと思います。
もちろんCVR(コンバージョンレート)等も加味してIn-View率だけで測れる問題ではないと思いますが、ここ3年見ても買い方はどんどん変わっています。コンテンツ構成の見直しと同様に広告枠位置の見直しもタスクの一つではないかと考えます。
―――メディアの新規事業についてご意見を聞かせてください
最近の動向としてはメディアのAd Platform化かと思います。話題のところで言うとLINEさんですが、自社在庫をPlatformとして販売していくところから始まり外部への展開までが大枠は現状ゴール地点かと思います。というのも純広/PMP/ネットワーク/データ部分の販売の自由度が増して全てを作り上げられる状況になるかと思います。
最終的に如何にお金を作るかという話になっていくと思いますが、メディアの場所とデータを活用したビジネスは、時代の潮流的にもより加速していくのではないかと思います。
―――メディアの未来はどうなっていくと思いますか
キャッチアップの日々だと思います。紙からWEBへ、看板からデジタルサイネージへ、タクシーにもモニターが着く時代です。デジタルメディアでもWEBとAppとAMP(Accelerated Mobile Pages)とInstant Articlesと広告の貼り方も違います。メディアとマネタイズ手法が多角化する中で如何に自社にとって最適化できるかメディア/ベンダー各社奮闘と情報の取捨選択をどんどんと迫られてくるのではと思っています。
―――イベントにいらっしゃる方々へのメッセージをお願いします
メディア出身とはいえ、広告マネタイズのみをやってきました。メディア制作側との交渉や広告営業部隊との案件調整、エンジニアのPM(プロジェクトマネージャー)などを経験し、それを支援する立場にいます。
広告だけという独特な立場になりますが、この視点で面白いお話が出来ればと思います。
広告マネタイズにお困りの方/ヘッダービディングにご興味がある方は是非お話させてください。あと採用も強化しようと思っており、ご興味ある方もお声がけください。
Media Innovation Academy #1 業界TOPリーダー18名が集結!メディアの「マネタイズ」「運用」「新規事業」研究会
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株式会社イードが運営するMedia Innovation が、「デジタルメディアに挑戦する人々の学びの場」としてMedia Innovation Academyを開設いたしました。リアルな交流、協業が生まれることを目的としており、オンライン、オフライン合わせたコミュニティを形成していきます。
今回のイベントは下記18社の方々に5分ほどプレゼンいただき、その後、メディアの「マネタイズ」「新規事業」「運用」をテーマに、座談会を実施いたします。
アドテクノロジー、テレビ・雑誌・新聞のデジタルメディア、メディア業界のオープンイノベーション、メディア担当者が知っておくべきマーケティングのテクノロジー、ブロックチェーンなどの新規ビジネス、メディア起点の横展開、顧客データを活用したメディアビジネス、海外メディアの動向、カテゴリー特化のバーティカルメディア、インフルエンサービジネス、メディアが行うオンラインサロン、メディア業界の再編ファンド、など、盛り沢山の内容でお送りいたします。
■概要
日時 2019年7月18日 (木) 19:00 – 22:00
会場 Speee Lounge:〒106-0032 東京都港区六本木4-1-4 黒崎ビル4階
(東京メトロ日比谷線、都営大江戸線六本木駅、4a、6番出口から徒歩7分)
主催 株式会社イード/ 株式会社メディアインキュベート
■スケジュール
18:30 開場
19:00 開演、主催者挨拶
19:05 各登壇者からプレゼンテーション(18社)
20:30 パネルディスカッション
21:15 懇親会(軽食とドリンクを用意します)
22:00 終了