新型コロナウイルスによって平時と全く異なる一年となった2020年。みなさんにとってはいかがだったでしょうか? そして2021年に向けてどのような事を取り組んでいくのでしょうか? 今年もMedia Innovationで大変お世話になった皆様に今年の振り返りと来年への展望をお聞きました。「メディア業界2021年の展望」全ての記事を読む。
主婦と生活社が展開する雑誌「LEON」とウェブマガジン「LEON.jp」。男性向けファッション誌の老舗で、2つの媒体の特性を活かしながら展開が進められています。LEON.jpの副編集長である高橋大氏に2020年の振り返りと、来年に向けての展望をお伺いしました。
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株式会社主婦と生活社
「LEON.jp」副編集長
目次
2020年はメディア業界にとってどのような年だったでしょうか?
2020年はイシューが可視化された年だと思います。出版業界でずっと言われながらできていなかったDXをコロナ禍により進めざるえなくなった。そこで、様々なシステムの老朽化、弊害が洗い出されました。ただ、個人的にはこれは悪いことは思っていなく、問題がようやくみんなで共有できるようになったとポジティブに捉えています。
これからのメディアに求められること、直面する課題はどういったことでしょうか?
これは今に限ったこととは思っていないんですが、僕はメディアはハブでありパーティだとずっと思っていて、僕ら編集者はDJでありオーガナイザーだと思っています。
なので、やることは変わらないのですが、デジタル技術とインターネットといったツールが登場したことでコミュニケーションの手段が格段に増えたので、個々人と双方向に情報交換できることをもっと積極的に生かしたい。
一方通行の情報の押し売りはしたくないけど、ニーズに応えるだけでもダメだと思っていて、読者と共鳴しあいながら、いい塩梅で世の中を煽れる存在でありたいと思っています。まず、自分たちメディアの役割を再確認したいと思っています。
2021年に取り組みたいと考えていることはどういったことでしょうか?
インターネットなどデジタルインフラの普及で個人でも多くの人にリーチできるようになりました。そういう時代にメディアと名乗り、プロと名乗る意味を深く問いたいと思っています。といっても考えているだけでは前には進まないので、失敗を恐れず今までのノウハウを活かしながら、積極的に攻めていきたいと思っています。