2023年に立ち上がったばかりのメディアスタートアップ「The Messenger」早くも存続が危ぶまれる

2023年に創業したデジタルニューススタートアップ「The Messenger」は、現在、深刻な財政危機に瀕しています。

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2023年に立ち上がったばかりのメディアスタートアップ「The Messenger」早くも存続が危ぶまれる

2023年に創業したデジタルニューススタートアップ「The Messenger」が、現在、深刻な財政危機に瀕しています。創業者でCEOのジミー・フィンケルスタイン氏はメディア業界のベテランで、中立的で偏りのない報道を目指していましたが、存続が危ぶまれる状況になっているようです​​​​​​(セマフォー)。

同社は1月にも資金が底をつくとして、年末の取締役会で閉鎖も議論したそうです。

財政問題の深刻化

「The Messenger」は、創業時に5000万ドルの資金を調達し、大きな期待を集めていました。しかし、予想されていた収益と実際の成果との間に大きな差が生じ、現在は資金不足に直面しています。同社のプレジデント、リチャード・ベックマンは、2024年には1億ドルの収益を上げると予測していましたが、これは現実のものとはなりませんでした(The Assam Tribune)​​。

内部の情報によると、「The Messenger」の従業員たちは経営陣からの情報不足に苛立ちを感じており、経営陣に対する不信感を募らせています。特に編集長のダン・ウェイクフォードに対する不満が高まっており、財政状況に関する透明性の欠如が指摘されています(デイリー・ビースト)​​。

解雇と経営陣の変動

資金不足を背景に、「The Messenger」は約24人の従業員を解雇しました。さらに、リチャード・ベックマンは健康上の問題を理由に、会社を去ることを発表しています。これは、すでに厳しい状況にある「The Messenger」にとってさらなる打撃となっています​​。

現在、「The Messenger」は追加の資金調達を目指していますが、その成功は不透明です。ジミー・フィンケルスタインは、サイトの売却を検討しているとも報じられています​​。

「The Messenger」の現状は、デジタルメディア業界における過酷な現実を浮き彫りにしています。高い目標を掲げながらも、実際の運営と収益のギャップに直面し、多くの挑戦に直面しています。この事例は、新興メディアが直面する資金調達と運営の難しさを示しており、業界全体にとって重要な教訓となる可能性があります。

《編集部》

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