ソニー、日本のアニメを海外展開する「クランチロール」を約1200億円で買収

ソニーグループの、ソニー・ピクチャーズエンタテインメントは傘下のファニメーション・グローバル・グループを通じて、米国のAT&Tが保有する、アニメ事業の「クランチロール」(Crunchroll)を展開するエレーション・ホールディングスの全株式を11億7500万ドル(約1222億円)で買収すると発表しました。

クランチロールはアニメの見放題サービスを展開し、300万人以上の有料加入者を有しています。AT&Tが買収したワーナー・メディアの傘下にあります。有料会員だけでなく、9000万人の登録ユーザーがいて、広告付きの動画配信や、モバイルゲーム、マンガ、イベント、キャラクターグッズ、配信サービスなどを提供しているとのこと。ソニーグループと加わる事で、「鬼滅の刃」などヒット作を連発するアニプレックスや、好調なゲーム事業との連携も期待できます。

Warner Media Chief Revenue Officer トニー・ゴンサルヴェス氏のコメント
Crunchyroll のチームは Crunchyroll ブランドを成長させただけでなく、熱狂的なアニメファンのコミュニティを構築するという素晴らしい成果を出しました。Crunchyroll の成功は、当社の文化とファンへのコミットメントの直接的な結果です。Funimation と連携することで、グローバルなコミュニティを育み、より多くのアニメを、より多くの人に届けることができるでしょう。私は、Crunchyroll チームと、彼らがデジタルメディア領域において短期間で成し遂げた成果を大変誇りに思っています。彼らは、この素晴らしい芸術表現のためのグローバルエコシステムを川上から川下まで形成しました。

Sony Pictures Entertainment Inc. 会長 兼 CEO トニー・ヴィンシクエラ氏のコメント
私たちは Crunchyroll がソニーファミリーの一員となることを誇りに思います。Funimation及び素晴らしいパートナーであるアニプレックスと SMEJ を通じ、私たちはアニメという世界的な芸術表現を深く理解し、かつ、ファンに愛されるコンテンツを世界中の視聴者に届けることができるという他に類を見ない立場にあります。Crunchyroll と協力して、ファンに最高の体験を提供し、日本やその他地域のクリエイター、プロデューサー、パブリッシャーへ大きな
機会を提供していきます。Funimation は 25 年以上に渡ってアニメビジネスを続けてきましたが、今後も引き続きクリエイティビティとテクノロジーの力を活用し、アニメという急速に成長するエンタテインメント分野を追求できることを楽しみにしています。

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【12月6日更新】メディアのサブスクリプションを学ぶための記事まとめ

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Manabu Tsuchimoto
Manabu Tsuchimoto
デジタルメディア大好きな「Media Innovation」の責任者。株式会社イード。1984年山口県生まれ。

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