Enlytは、コミュニティネットワークセンターの依頼でIPユニキャスト放送テレビアプリのPoC開発を完了したと発表しました。本事業は放送事業のDX推進を目的として進められています。
開発の背景には、映像サービスの多様化や視聴デバイスの変化により、従来の放送ビジネスモデルが転換期を迎えていることがあります。愛知県を拠点にケーブルテレビ事業を展開するコミュニティネットワークセンターでも、過去5年間でチャンネル加入者が減少し、視聴者ニーズへの迅速な対応が急務となっていました。
こうした状況を打開するため、伝送路のIP化による放送DXが不可欠と判断。しかし、構想段階のアイデアを社内外の関係者に伝え、理解を得るためには「実際に動作するアプリケーション」による具体的な提示が必要でした。
Enlytは課題解決に向け、自社プロダクト「CloudTV」で培った技術と知見を活かし、PoCに必要な機能をアジャイル開発でスピーディーに構築。開発途中のアプリを実際に操作してもらいながらフィードバックを募ることで、関係者間の円滑な合意形成を促進しました。

Figmaを活用して直感的で使いやすいインターフェースを設計しており、アプリのロゴも社内投票で決定するなど、クライアントを巻き込んだ参加型の開発プロセスを実現しました。
同プロジェクトは、わずか3ヶ月という短期間で高品質なアプリを実現。PoCアプリは、「非常にスピーディーで品質も高く、満足している」と高い評価を獲得。PoC開発を経て、実際に動くアプリに触れることにより、IP配信を通じた新たなサービスモデルの商用化に向けた具体的な議論が加速し、ビジネス変革を強く後押ししたとのことです。
インストール型のUIは、既存の視聴スタイルを尊重しつつ多様なニーズに対応でき、映像プラットフォームの進化を促す技術的基盤として業界内での注目度が高まりそうです。