「デジタルメディアに挑戦する人々の学びの場」としてMedia Innovation Academyを開設いたしました。7月18日(木)にメディアの「マネタイズ」「運用」「新規事業」をテーマとしたイベントを開催いたします。
登壇者でもある事業成長支援の専門家からなる社内組織「電通グロースデザインユニット」伊藤 契太 氏にメディアの「マネタイズ」「運用」「新規事業」についてお尋ねしました。
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伊藤 契太 氏のご経歴は下記の通りです。
2008年電通入社。関西テレビ局に配属。その後は、主に家電・製薬・キャリア・エンタメ業を中心にデジタルを起点としたキャンペーンプロモーションの企画立案を担当。
2016年より統合ソリューション局にてカスタマージャーニーの設計やクライアントのKPIに応じたオンオフ統合メディアプランニングの設計・立案に従事。現在はスタートアップメディアを中心にプラットフォーマーに向けた事業開発などを行う360°事業支援チーム「電通グロースデザインユニット」を立ち上げ、リーダーとして多くのスタートアップ企業の事業支援に携わる。
―――これまでの経歴と簡単に自己紹介をお願いします
2008年電通に入社し、関西テレビ局に配属。その後デジタルを起点としたキャンペーンプロモーションの企画立案を主に家電・製薬・キャリア・エンタメ業を中心に担当してきました。
2016年より統合ソリューション局にてカスタマージャーニーの設計やクライアントのKPIに応じたオンオフ統合メディアプランニングの設計・立案に従事。現在はシード・アーリー期を中心にスタートアップ企業の事業グロースを支援させていただくことを目的とした360°事業支援チーム「電通グロースデザインユニット」を立ち上げ、多くのスタートアップ企業の事業支援に携わらせていただいています。
―――現在、携わられているお仕事について教えてください
スタートアップや大手企業の新規事業などを中心に、アイディエーション・事業計画策定からエグゼキューションまでを行う360°事業支援チーム「電通グロースデザインユニット」として、デジタルメディアを中心にSaaS・医療Tech・R&Dなどをはじめ様々な業態の方々との共創事業に携わらせて頂いております。
―――なぜその仕事に携わることになったのでしょうか
代理店はコミュニケーションを生業として発展してきましたが、その過程で戦略領域における「クリエーティブ」「ファイナンス」、コミュニケーション領域における「マーケティング」「グロースハック」、インフラ領域における「データソリューション」と幅広いアセットを構築してきました。
これらのアセット活用をコミュニケーションをKPIとした活用にとどめず、「人」「カネ」「情報≒スキル」が足りていないスタートアップに事業グロースをKPIにおく形で活用して頂けることで国内におけるスタートアップの活性化・発展に貢献していきたいと携わらせていただきました。
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―――その仕事の魅力はなんですか
従来の与えられた宣伝予算に対する認知・理解・購入などのコミュニケーション領域にとどまったKPIだけではなく、企業の根幹である事業グロースをKPIとしてご一緒させていただくため単なる受発注関係にとどまらないパートナー関係を結ぶことができ、また共にその成長を心から喜べる点が魅力です。
―――メディアが果たすべき役割についてどう思いますか
メディアの元祖は活版印刷ができ、世に広まった聖書であり、その機能は多くの人に情報を届ける媒介物であると考えます。そして近年では音声メディアなども出てきており、将来的には五感で感じられるものは全てメディア化していくと考えられます。
またデジタルの世界ではプラットフォーマーというワードをよく聞きますが、その役割はあくまで「情報が行き来している場所」の提供であり、本質的なメディアとは情報を発信している提供者と区別できるため、メディアは今後先鋭化が進む利用者に合わせた情報をユーザーに最適な手法で提供すべき存在であると考えます。
―――メディアのマネタイズ方法についてご意見を聞かせてください
SaaSが流行っている昨今大手企業もエンドユーザーの可視分析化を進めていることを踏まえると、メディアも運営においてエンドユーザーをきちんと把握し最適なコンテンツを提供し続けることで、ユーザーが可処分時間を多く使って頂けるようになり、それがひいては可処分所得の利用に繋がりマネタイズに繋がると考えています。
エンドユーザーを意識することで、従来の企業広告主に依存した広告販売のモデルを打破し多様なマネタイズモデルが生まれると考えています。
―――メディアの運営のコツについてご意見を聞かせてください
私はメディアの運営主体ではないのですが、様々な新興メディアの皆様と一緒にグロースを考えてきた立場からすると、メディアの運営を行うために必要な経営資源が一般的に「ヒト」「モノ」「カネ」「情報≒スキル」であるため、これらを成長フェーズに応じて有効に集め、フェーズに応じた課題解決のための有効なポートフォリオを組むことが事業をグロースさせる経営戦略を立てるためには必須であると考えています。
また特にスタートアップは成長フェーズに応じた事業投資・配置転換が活発にならざるを得ない状況を踏まえると、その根幹である「ヒト」依存型になりすぎることなく、各フェーズで獲得した知見のテンプレート化を行い、引継ぎや過去の振り返りをきちんとしやすい環境整備を行っておくことが持続可能な経営を続けるコツであると考えています。
―――メディアの新規事業についてご意見を聞かせてください
昨今ブランドスタジオやD2Cなど様々な新規事業がメディア起点で立ち上がっていますが、自社メディアとしての基盤ができていない中で事業の多角化を狙っている企業も散見しているように見受けられます。
もちろん会社としてマネタイズの多角化の挑戦はすべきだと思いますが、いわゆる①「メディア」としての事業成功という考え方と、②そのアセットを活かしたマネタイズの多角化のための新規事業という2つに分けて考えていくべきだと思っており、①の基盤が整った上で事業の多角化を狙っていくことで初めて経営全般に活かせる新規事業計画は立てられると考えています。
―――メディアの未来はどうなっていくと思いますか
五感で感じられるものは何でもメディアと定義づけできるようになっていくと考えており、その中でもいわゆるプラットフォームと情報メディア(専門・個人含む)の二極化が進み、先鋭化されたエンドユーザーのWANTに答えられ信頼され続けるメディア(≒ブランド)が生き残り、テクニック依存型のPVを稼ぐことを目的としたリーチメディアは淘汰されていくと考えています。
―――イベントにいらっしゃる方々へのメッセージをお願いします
五感で感じられるものは何でもメディア化していくと考えられる中、今後ITの進化により様々な業態のメディアやマネタイズの手法が多発してくると考えています。
既存の概念に囚われず、共にメディアの未来を盛り上げていきましょう!
Media Innovation Academy #1 業界TOPリーダー18名が集結!メディアの「マネタイズ」「運用」「新規事業」研究会
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株式会社イードが運営するMedia Innovation が、「デジタルメディアに挑戦する人々の学びの場」としてMedia Innovation Academyを開設いたしました。リアルな交流、協業が生まれることを目的としており、オンライン、オフライン合わせたコミュニティを形成していきます。
今回のイベントは下記18社の方々に5分ほどプレゼンいただき、その後、メディアの「マネタイズ」「新規事業」「運用」をテーマに、座談会を実施いたします。
アドテクノロジー、テレビ・雑誌・新聞のデジタルメディア、メディア業界のオープンイノベーション、メディア担当者が知っておくべきマーケティングのテクノロジー、ブロックチェーンなどの新規ビジネス、メディア起点の横展開、顧客データを活用したメディアビジネス、海外メディアの動向、カテゴリー特化のバーティカルメディア、インフルエンサービジネス、メディアが行うオンラインサロン、メディア業界の再編ファンド、など、盛り沢山の内容でお送りいたします。
■概要
日時 2019年7月18日 (木) 19:00 – 22:00
会場 Speee Lounge:〒106-0032 東京都港区六本木4-1-4 黒崎ビル4階
(東京メトロ日比谷線、都営大江戸線六本木駅、4a、6番出口から徒歩7分)
主催 株式会社イード/ 株式会社メディアインキュベート
■スケジュール
18:30 開場
19:00 開演、主催者挨拶
19:05 各登壇者からプレゼンテーション(16社)
20:30 パネルディスカッション
21:15 懇親会(軽食とドリンクを用意します)
22:00 終了