株式会社サイバーエージェントの株価が2021年3月31日に前日比4%高となる2,010円をつけ、時価総額が1兆円を超えました。9月21日時点では、1兆1,000億円前後で推移しています。ヤマハ発動機やジェイエフイーホールディングス、三菱重工業など、日本の名だたる老舗企業を新興企業が抜き去りました。
株価が急騰した背景には好業績があります。サイバーエージェントは2021年4月28日に上方修正を発表しました。2021年9月期の売上高を5,000億円から6,000億円に20.0%アップ、営業利益を350億円から625億円へと91.7%引き上げました。第2四半期時点で売上高を1,000億円も上乗せする予想を出したのです。さらにその3カ月後の7月28日に再度上方修正を発表しました。
売上高を6,000億円から6,500億円へと8.3%、営業利益を625億円から1,000億円へと73.9%それぞれ引き上げました。予想通りに着地すると、2021年9月期の売上高は前期比35.8%増、営業利益は195.2%増となります。また、営業利益率は7.1%から15.4%へと2倍以上も上昇。超絶決算ともいうべき内容です。グラフで見ると、2021年9月期の売上高と営業利益が頭一つ飛びぬけているのが分かります。
■サイバーエージェント業績推移(単位:百万円)
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この急激な好業績を支えるのは、 2021年2月にリリースされ大ヒットとなったゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」による部分が大きいことは知られていますが、これは一過性のものとなってしまうのでしょうか。サイバーエージェントの今後を左右するのは、社運をかけて取り組んでいるABEMAをはじめとするメディア事業です。
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