株式会社フリークアウト・ホールディングスは11月14日、UUUM株式会社へのTOB(株式公開買付)を開始すると発表しました。現在同社はUUUMの過半数を取得していますが、100%化を目指します。
フリークアウト・ホールディングスは現在、UUUM株式の50.97%を所有する筆頭株主で、TOBでは、買付予定数の下限を3,079,318株(所有割合15.09%)に設定しており、これを下回る場合は買付けを行いません。一方、上限は設定されていません。
TOB実施後はUUUMは東証グロース市場から上場廃止になる見通し。
この完全子会社化の背景には、UUUMを取り巻く事業環境の変化があります。視聴者の嗜好が従来の長尺動画からショート動画へと移行するなど、マネタイズ構造が急速に変化しており、UUUMの業績は前年比で減少傾向にありました。
フリークアウトは、この状況を打開するため、より踏み込んだ施策が必要と判断。TikTokやインスタグラムの領域に強みを持つ事業会社との戦略的な提携を加速させることに加え、エンジニア等の人材の相互活用やコーポレート機能の共通化、オフィスの統合による管理コストの削減など、グループとしての経営資源の最適化を進める方針です。
特に重要なのは、インフルエンサーマーケティング領域での成長戦略です。フリークアウトは、この分野での事業会社への出資や提携について、UUUMが上場を維持したままでは少数株主との利益相反の懸念が生じる可能性があると指摘。完全子会社化によってこの問題を解消し、グループとして機動的な意思決定を可能にすることを目指しています。
なお、完全子会社化後もUUUMの社名やブランドは維持され、現経営陣による経営も継続される予定です。