【メディア企業徹底考察 #55】VTuber「にじさんじ」を抱えるANYCOLORの成長性が高い理由

人気VTuberグループ「にじさんじ」を擁するANYCOLOR株式会社が2022年4月28日に上場承認を受け、6月8日にグロース市場に上場する見込みとなりました。VTuberの運営会社が上場するのは今回が初めて。「ツイキャス」のモイ株式会社が4月27日に上場し、公募価格470円に対し…

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人気VTuberグループ「にじさんじ」を擁するANYCOLOR株式会社が2022年4月28日に上場承認を受け、6月8日にグロース市場に上場する見込みとなりました。VTuberの運営会社が上場するのは今回が初めて。「ツイキャス」のモイ株式会社が4月27日に上場し、公募価格470円に対して初値は91.9%高い902円を付けました。新たなビジネスを展開する企業への市場の期待は高まっています。

ANYCOLORは事業モデルが近いYouTuberマネジメント会社のUUUM株式会社と比べ、収益性が高くなっています。この記事では、ANYCOLORの利益率が高い理由を解説します。

”声”を販売する特異なビジネスモデル

2021年4月期の売上高は前期比219.6%増の76億3,600万円、経常利益は前期比の34.5倍となる14億5,100万円となりました。2022年4月期は第3四半期までの業績を発表しており、それをもとに通期の業績を試算すると、売上高は前期比177.4%増の135億4,500万円、経常利益は前期比288.1%増の41億8,000万円となります。

経常利益率が2021年4月期で19.0%、2022年4月期は30.9%と極めて利益率の高い会社です。なお、UUUMの2021年5月期の経常利益率は3.5%でした。

■ANYCOLOR業績推移(単位:百万円)

※営業利益の目盛りは右軸

今後の注目ポイントは、コロナ特需の影響が一巡した2023年4月期の業績。来期も力強く成長しているのであれば、長期的な成長期待の高い会社だと言えそうです。

ビジネスモデルは比較的単純で、収益柱は4つに分かれています。VTuberが「にじさんじ」に所属をし、①YouTubeなどのライブストリーミング、②企業からのプロモーション案件の請負、③ライブイベントの開催、④グッズの販売を行うというものです。

この会社がユニークなのは、YouTubeの広告やスパチャと呼ばれる投げ銭の売上構成比率が低いこと。全体の33%に留まっています。構成比率が最も高いのはグッズの販売で45%を占めています。


《不破聡》

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