TNLメディアジーンが6日、米ナスダックに上場

・TNLメディアジーンがNASDAQに上場
・アジアのメディア企業初の快挙
・多様なメディアブランドを展開中

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TNLメディアジーンが6日、米ナスダックに上場

TNLメディアジーン(TNL Mediagene)が12月6日、米NASDAQに上場することを発表しました。ティッカーは「TNMG」。台湾のTNLグループと日本のメディアジーンが2023年に経営統合して誕生した同社は、アジアのメディア企業として初めてNASDAQ市場への上場を果たすことになります。

同社は日本と台湾を中心にビジネス、テクノロジー、スポーツ、ライフスタイルなど22のメディアブランドを展開し、月間ユニークユーザー数は4000万人を超えています。Business Insider Japan、The News Lens、INSIDE、Roomie、Gizmodo Japan、Digiday Japan、Sports Visionなどの市場をリードするメディアを保有するほか、広告ネットワークやデータプロダクトの提供、イベント事業も手がけています。

「米国市場に上場しているアジアで数少ないデジタルメディアグループの一つとなることを非常に嬉しく思います。これは、急成長するアジア市場において、消費者、広告主、データパートナーに信頼されるデジタルメディア・テクノロジー企業を目指す当社の展望にとって、重要な日です」とジョーイ・チャンCEOは述べています。

同社は日本のWOWOWとの新たなパートナーシップも発表。また、取締役会メンバーには、NBCユニバーサルの元上級副社長のローレン・ザラズニック氏、ウォールストリートジャーナルとワシントンポストの元編集長でノースベースメディアのマネージングディレクターのマーカス・ブラウクリ氏、日本銀行政策委員会の元メンバーでSBIフィナンシャル経済研究所の取締役会長の政井貴子氏、ベンチャーキャピタル企業リープラの最高投資責任者であるプリシラ・ハンが就任する予定です。

今田素子社長は「私たちは、信頼される高品質なブランドをどのように築いていくか、明確なビジョンを持っていました。この地域には魅力的な成長の機会が数多くあります。私たちはグローバルなプレーヤーになりたいと考えています」とコメントしています。

開示された資料によれば、TNLメディアジーンの2023年度(1-12月)の業績は、売上高3583万ドル、営業損失709万ドルとなっています。また、2024年度の1-6月の上期業績は売上高が2060万ドル、営業損失が557万ドルとなっています。赤字ではありますが、売上は伸びているようです。

デジタルメディア業界では、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなど伝統的な大手メディアがデジタル転換を進める一方で、新興のデジタルメディアグループも台頭してきています。TNLメディアジーンの上場は、アジアから世界市場に挑戦する新たなデジタルメディアモデルとして注目されそうです。

《Manabu Tsuchimoto》

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デジタルメディア大好きな「Media Innovation」の責任者。株式会社イード。1984年山口県生まれ。2000年に個人でゲームメディアを立ち上げ、その後売却。いまはイードでデジタルメディアの事業統括やM&Aなど。メディアについて語りたい方、相談事など気軽にメッセージください。

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