未来を実装するメディア『WIRED』日本版は、12月1日に「WIRED Innovation Award 2025(イノベーションアワード)」の授賞イベントを開催しました。科学技術、アート、エンターテインメント、ビジネスなどあらゆる領域からイノベーターを選出する本アワードは、6年ぶりの開催となります。
同アワードは2016年にローンチし、2019年までの4年間で総勢120組を顕彰してきたプロジェクトです。未来を見据え、イノベーションを通じて人類が描く新しい「シアワセ」の可能性を発見するための試みとして展開されてきました。今回の再始動にあたっては、積水ハウス株式会社と協業し、新たなタグライン「この革新は、未来のシアワセのために」を掲げています。
多様な領域から21組のイノベーターを選出
今回受賞者として選出されたのは総勢21組です。大阪・関西万博テーマ事業プロデューサーを務めたメディアアーティストの落合陽一氏をはじめ、多彩な顔ぶれが並びます。
エンターテインメント領域では、2025年2月に自身初の日本武道館ソロライブを成功させたバーチャルアイドルの星街すいせい氏が受賞しました。バーチャルアイドルとしての活動が、新たなエンターテインメントの可能性を切り拓いている点が評価されたものと見られます。
文学分野からは、『コンビニ人間』で芥川賞を受賞した作家・村田沙耶香氏が選ばれています。既存の価値観に疑問を投げかける作品群が、社会に新たな視点をもたらしていることが評価されたと考えられます。
本日12月1日には、最後の1組としてテクノポップユニット・Perfumeの受賞も発表されました。テクノロジーとエンターテインメントを融合させた先駆的な活動が、長年にわたり音楽シーンに革新をもたらしてきた功績が認められた形です。
メディアとしての持続可能性を追求
『WIRED』は1993年に米国で創刊され、英語圏、スペイン語圏、ヨーロッパ、中東、アジアで展開する、世界で最も影響力のある「未来を実装する」メディアです。絶え間なく変化し続ける世界を理解し、更新するための「情報」と「アイデア」の源泉として、カルチャーからビジネス、科学、デザインにいたるまで、あらゆる場面で未来の可能性を拡張するブレイクスルーやイノベーションを届けています。
今回のアワード再始動は、メディアとしての持続可能性を追求する取り組みとしても注目されます。積水ハウスという企業パートナーとの協業により、6年間の空白期間を経て再開にこぎつけた点は、メディアビジネスの新たなモデルケースとなる可能性があります。
『WIRED』日本版を発行するコンデナスト・ジャパンは、『VOGUE』『GQ』『AD(アーキテクチュラル・ダイジェスト)』『コンデナスト・トラベラー』『ヴァニティ・フェア』『WIRED』『ザ・ニューヨーカー』『グラマー』『アリュール』『ボナペティ』『セルフ』など、アイコニックなブランドを有するグローバルメディア企業コンデナストの日本法人です。ニューヨークに本社を置き、あらゆるプラットフォーム向けに賞を獲得したジャーナリズム、コンテンツ、エンターテインメントを制作しています。
同社は中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、メキシコ、スペイン、イギリス、アメリカ、台湾など世界32の市場で事業を展開しており、グローバルなネットワークを活かしたメディア運営を行っています。
イノベーションの定義を問い直す
「WIRED Innovation Award」は、単なる技術革新だけでなく、社会に新たな価値観や視点をもたらす取り組みを広く評価する姿勢が特徴です。今回の受賞者ラインナップを見ても、テクノロジー、アート、文学、エンターテインメントと多岐にわたる領域から選出されており、イノベーションの定義を多角的に捉えていることがうかがえます。
6年ぶりの開催となった今回のアワードが、メディアとしての『WIRED』日本版の存在感を再び高めるとともに、企業協賛を得た持続可能なメディアビジネスモデルの構築につながるか、今後の展開が注目されます。授賞式の詳細や受賞者のスピーチなどは、『WIRED』日本版の公式ウェブサイトやSNSチャンネルで順次公開される見込みです。









