イトクロは2026年10月期第3四半期累計(2025年11月~2026年7月)の決算を発表しました。
売上高は26億3300万円で前年同期比13.1%の減収となった一方、営業利益は4億7100万円で前年同期比20.4%増、経常利益は5億6200万円で同21.6%増、四半期純利益は3億5600万円で同43.2%増と大幅な増益を確保しました。売上高、EBITDA、各利益項目はいずれも計画どおりの進捗で、通期予想に変更はありません。詳細は決算短信および決算補足説明資料をご確認ください。
同社は「塾ナビ」「コドモブースター」「みんなの学校情報」など教育領域特化型のポータルサイトを運営しており、インターネット・メディア事業の単一セグメントで事業展開しています。減収下で増益を確保した背景には、広告宣伝費率とその他販売管理費を抑制する「投資効率の最適化」への取り組みがあり、EBITDAマージンは2025年10月期の12.9%から改善傾向をたどっています。

事業別の状況
学習塾ポータルサイト領域では、業界における広告単価の高騰が続いています。同社はこうした環境下でも広告宣伝の効率的な運用を進め、売上高・営業利益ともに計画どおり順調に推移させています。単価上昇という外部環境の変化に対し、出稿量や配分の見直しで収益性を確保する運用力が問われる局面といえます。
習い事教室領域を担う「コドモブースター」では、新商品の販売が順調に拡大し、売上高・営業利益ともに期初計画を上回る水準で推移しています。同社はこの分野について収益成長が加速していると位置付けており、既存の資料請求モデルに加えた新たな収益源として存在感を高めています。

学校教育領域の「みんなの学校情報」についても、広告単価の高騰傾向を踏まえて効率的な広告運用を続けつつ、掲載学校数と予算獲得が順調に進んでいるとしています。
収益構造とビジネスモデルの特徴
同社の収益基盤は、ユーザーがクライアント企業へ資料請求を行った際に成果報酬を得るモデルと、みんなの学校情報などで実施するGoogle Adsense等の広告掲載モデルの2本柱で構成されています。
資料請求モデルでは主にリスティング広告を中心とする広告宣伝費が発生する一方、広告掲載モデルでは広告宣伝費が発生しない点が、コスト構造の違いとして表れています。

競争力の源泉として、同社は塾ナビの23万件以上、コドモブースターの35万件以上をはじめとする口コミストックの量と質を挙げています。独自ガイドラインに基づく審査を経た中立的な口コミコンテンツが多数のユーザーの支持を集め、クライアント企業への送客につながる循環を構築しているとの認識です。

市場環境については、学習塾予備校領域の市場規模自体は少子化の影響を受けながらも横ばいで推移している一方、チラシなど紙媒体からインターネット広告への予算移行が加速していると分析しています。電通の調査を引用し、インターネット広告市場が折込チラシ広告市場を大きく上回る規模で拡大を続けている構造変化を、自社の事業機会として捉えている様子がうかがえます。
業績予想については、2025年12月12日付の決算短信で公表した通期計画からの変更はなく、売上高30億~34億円(原文は3,000~3,400百万円)、営業利益4億円、経常利益4億8000万円、当期純利益3億1000万円を見込んでいます。配当は前期に続き無配の方針です。






