日本BS放送は2026年10月8日、2026年8月期(2025年9月1日~2026年8月31日)の連結決算を発表しました。売上高は119億2172万円と前期比0.9%増加した一方、営業利益は17億6939万円で同8.4%減少、親会社株主に帰属する当期純利益は12億9852万円で同3.5%減少となりました。コンテンツ投資の拡大により費用が増加したことが減益の主因です(日本BS放送 決算短信)。
同社は経営理念のもと重点施策「Value4」を掲げ、「放送事業収入の最大化」「独自IPコンテンツの開発加速」「アニメビジネスの収益基盤拡充」「企業価値向上のための戦略的投資」の4テーマに沿って事業を展開しています。放送事業とともに配信事業やアニメ事業へ投資を広げる方針が、今期の費用増にもつながりました。
放送事業はスポット収入が牽引
放送事業収入は99億8956万円で前期比2.0%減少しました。純広スポットや通販スポットは、コンテンツの強化とドラマを軸とした編成戦略により増収となった一方、タイム収入はショッピングカテゴリーの不振が年間を通じて響きました。

番組面では、ゴルフコンテンツ『飯島茜のアカネ式!大学女子ゴルフ部』の開発や、報道番組『報道ライブ インサイドOUT』のリニューアル、エフエム東京との協業によるドキュメンタリー『うらラジ supported by TOKYO FM』の制作などに取り組みました。ドラマ枠では『名奉行 遠山の金さん』や「必殺シリーズ」といった国内時代劇を新たに編成し、中国時代劇や韓国ドラマ、ヨーロッパミステリーと組み合わせてラインアップの拡充を図りました。アニメ枠「ANIME+」では、製作委員会参画作品を含め毎クール約40タイトルを放送しています。
IPとアニメ事業の多面展開を推進
その他事業収入は19億3217万円で前期比19.3%増加しました。TVerなど配信プラットフォームでの収入やアニメ製作委員会からの出資配当収入が伸びをけん引し、他社協業によるイベント施策や新規事業も増収に寄与しました。

新たな取り組みとして、国土社刊行の児童書籍『雨上がりのスカイツリー』のドラマ化を進め、配信プラットフォームでの先行配信を皮切りにイベントや放送へと展開するIPの多面活用に着手しました。イベント事業では、エフエム東京、プロデュースNOTEとの3社共同で日本武道館にて宝塚OGによる特別コンサートを開催したほか、アニメ分野では壽屋とのオンラインくじ、A3とのポップアップストアなど、放送にとどまらない事業領域の拡大に注力しています。
費用増加と来期見通し
費用は101億5232万円で前期比2.7%増加しました。番組制作費やIP開発への投資、宣伝活動の強化が主な要因です。こうした積極投資がコスト増につながり、営業利益・経常利益・当期純利益はいずれも前期を下回りました。

2027年8月期の業績予想は、売上高127億7400万円(前期比7.1%増)、営業利益21億300万円(同18.9%増)、経常利益22億6200万円(同21.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益15億4100万円(同18.7%増)としています。期末配当は1株当たり35円を予定し、前期の30円から増配となる見通しです。投資フェーズを経て、コンテンツ強化とIP・アニメ事業の収益基盤拡充が来期の利益成長につながるかが焦点となりそうです。





