ナイト財団、地方メディアのジャーナリズム再構築を目指して5年間で3億ドルを投資

ナイト財団は資金提供者と個人に、地方レベルから民主主義への信頼を再構築するため活動に参加するよう求めています。

ジョン・S・ジェームズ・L・ナイト財団は1月19日、民主主義に欠かせない地元のニュースや情報の未来を築くことに重点を置き、5年間で3億ドルのジャーナリズム強化への投資を行うと発表しました。

ナイト財団は、個人レベルおよび機関レベルの資金提供者に、地域レベルから始めて、この活動に参加して民主主義の信頼を再構築し、本質的な民主的制度であるジャーナリズムの持続可能性を促進するよう求めています。

財団の初期投資は、地域レベルで地域社会に奉仕する組織への投資であり、これらの組織は、新しいビジネスモデルを構築し、発信力を強化し、報道の自由を保護し、ニュースリテラシーを促進し、そして視聴者との関係強化を図っていきます。

デジタルテクノロジーとソーシャルメディアの影響によって読者や広告主はインターネット上の情報源に向かっていったため、伝統的なビジネスモデルは崩壊し、報道力は弱まりました。その結果、多くのコミュニティで情報が共有されていない状況を生み、現在地元の報道はほとんど、または全くないと言っても過言ではありません。

ナイト財団の会長、Alberto Ibargüen氏は「収入がなければ、記者に給料を支払うことはできません。記者がいなければ、あなたの街で何が起こっているのかについて信頼できるニュースレポートを作成することはできません。その信頼できるニュースレポートがなければ、地方自治体を運営する方法を理解することはできません。私たちは一回限りの資金を提供しているのではありません。私たちは、信頼性と持続可能性のある地元のニュースエコシステムの再構築を支援しています。そして、興味のあるなら誰でも参加できるようなシステムを目指します。」と述べました。

この投資は、今日のジャーナリスト、そして特に地元の報道機関は、リソースや支援の不足のために言論の自由や報道の自由に関する訴訟を追求することが困難であることも認識した上での行動です。ナイト財団はこの課題に取り組むために、大きな投資をしていくとのことです。

投資先の例

地方メディア
American Journalism Project ($20 million)
ProPublica ($5 million)
Report for America ($5 million)
Frontline PBS ($3 million)
NewsMatch ($1.5 million)

情報公開のための訴訟支援
Reporters Committee for Freedom of the Press ($10 million)

人々のリテラシー向上のための取り組み
The News Literacy Project($5 million)
Solutions Journalism Network ($5 million)
Cortico($2 million)

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【12月6日更新】メディアのサブスクリプションを学ぶための記事まとめ

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