ナイト財団、有色人種が運営するメディアへの支援プログラムを発表

ジャーナリズムやコミュニティ、芸術などに助成金を提供する、米国の非営利財団であるジョン・S・アンド・ジェームズ・L・ナイト財団は、第15回ナイト・メディア・フォーラムを前に、有色人種が運営するメディアがより財政的に持続可能になるよう、3年間で400万ドル以上を投資することを発表しました。この投資は多様なコミュニティに対するナイト財団の長年の支援に基づいており、同財団は、ジャーナリスト、パブリッシャー、ニュースルームが多様な読者と繋がり、持続可能な収益モデルを生み出すことを支援したい考えです。

ナイト財団のジャーナリズム部門の副社長であるジム・ブレイディ氏は、これらの投資は、有色人種メディアに対する継続的な支援が、業界においていかに重要であるかを示していると述べています。また、多くの伝統的な黒人向け新聞は地域社会で信頼されている一方で、米国人がデジタルでニュースを入手するようになったことで苦境に立たされているとし、伝統的なニュースルームを支援し、革新的なリーダーが運営する新興ネットワークを育成することは、有色人種メディアに対する同社のコミットメントを示すものだと述べました。

ナイト財団が支援するプログラム

ナイト財団は以下のプログラムを支援することを発表しています。

  • Knight x LMA BLOOM Lab(3200万ドル)
    ナイト財団とLMA BLOOM Labは、今後3年間に渡って、黒人が経営する26社のメディアを支援するために、ラボを拡大していくと発表しました。
    これはメディアをデジタル化するためのプログラムで、最初に同プログラムに参加した5社は、トレーニングやコーチングにより、デジタル収入を3倍以上に増やすことに成功したとのことです。各メディアには、その活動を支援するために5万ドルが支給されます。ナイト財団の投資により、LMAが率いるラボは、デジタルレベニューディレクター、テクノロジーディレクター、プログラムディレクター兼コーチの3つのポジションで新たにフルタイムの正社員を雇用することが可能になりました。彼らは、技術戦略やデジタルビジネス戦略について専門的なアドバイスを提供し、さらに、これらの出版物の継続的な変革を支援するために直接資金を提供することになるとのことです。
  • Capital B (50万ドル)
    地元の黒人コミュニティに貢献する黒人主導の新しい非営利ニュースメディアの立ち上げのためのプログラムです。
    今回のナイト財団の支援により、Capital Bは新たにオーディエンスディレクターとメンバーシップディレクターを採用する予定です。また、アトランタで最初の支局を立ち上げ、将来的には大きな黒人コミュニティのある他の都市で支局を立ち上げる計画をしています。CUNYのCommunity Media Centerが2021年に行った調査によると、黒人のメディアは、黒人以外のメディアに比べて、健康格差、投票権、警察政策、人種的公正など、黒人コミュニティにとって重要なテーマについて記事を書く傾向が6倍も高いとされているようです。
  • URL Media (25万ドル)
    黒人・先住民・有色人種(BIPOC)が経営する報道機関10社のネットワーク拡大を支援し、全国的な収益源へのアクセスと視聴者数の増加を実現するためのプログラムです。
    ナイト財団の支援により、運営を拡大するためにスタッフを増員し、新しい広告ネットワークを試験的に導入し、読者数を増やしていく予定です。URLメディアは、BIPOCの報道機関が直面する最も差し迫った経営上の課題を特定し、リーチ、収益、持続可能性を向上させるソリューションを提供する予定です。
  • International Women’s Media Foundation (IWMF)(20万ドル)
    主に、黒人とヒスパニック系の女性およびノンバイナリージャーナリスト20名にフェローシップを提供し、ニュースルームでのリーダーシップの多様性を高めるためのプログラムです。
    これは、将来のニュースリーダーがキャリアを加速させるための基礎を築き、ネットワークを構築するために、早期キャリアにメンターシップの機会を提供し、指導者層における多様な代表者を増やすことを目的としています。

ナイト財団は、ローカルニュースの新しい未来を支え、ジャーナリズムを強化するために、5年間で3億ドルを支援することを発表しており、今回の補助金はそれを補完するものであると述べられています。
ローカルニュースを支援するためのナイト財団の計画については、こちらからご確認いただけます。

2,779ファンいいね
226フォロワーフォロー
2,460フォロワーフォロー

【12月6日更新】メディアのサブスクリプションを学ぶための記事まとめ

デジタルメディアの生き残りを賭けた戦略の中で世界的に注目を集めているサブスクリプション。月額の有料購読をしてもらい、会員IDを軸に読者との長期的な関係を構築。ウェブのコンテンツだけでなく、ポッドキャストやニュースレター、オンライン/オフラインのイベント事業などメディアの立体的なビジネスモデルをサブスクリプションを中核に組み立てていく流れもあります。

最新ニュース

BuzzFeed Japan、ZHDの持分を朝日放送グループHDとバリューコマースが取得

独自のスタイルでニュース、カルチャー、ショッピン...

米シカゴの約8割がローカルニュースへの支払いに消極的・・・ニュースは無料が習慣化

ノースウエスタン大学のメディルは、シカゴ住民を対...

「ソーシャルメディアでの存在感は期待されない」ガーディアンも記者の利用を再考【Media Innovation Newsletter】5/16号

先日お伝えしたように、ニューヨーク・タイムズはTwitter利用を減らすように呼びかけ、ガーディアンもガイドラインの更新を明らかにしました。

オールアバウトの通期業績、減収減益も「PrimeAd」などに投資

株式会社オールアバウトが11日に発表した2022...

関連記事

Advertisment ad adsense adlogger