CNNがNFTコレクションの「Vault by CNN」のサポートを終了すると発表し騒動に

CNNが2021年6月に発表した、過去の報道アーカイブをNFT化して販売する「Vault by CNN: Moments That Changed Us」のサポートを終了すると発表し、購入者から批判の声が寄せられているようです。同社は発行価格の20%を返金すると述べていますが、収まらないようです。

「Vault by CNN」は同社が40年以上の歴史の中で報道してきた、「歴史上の重要な瞬間」をNFT化したもので、「大統領選挙」「CNNのマイルストーン」「重要な出来事」「世界を変えた写真」などのコレクションが販売されてきました。

CNNは購入者に対してのメッセージで「別れを告げる時がきた」として「6週間に渡る実験に参加してくれたことへの感謝」を述べています。ただ、確かに販売は6週間に渡って行われたものの、その後もラインナップが追加されていて、今年の選挙に関するNFTの告知もあったことから、クリプトの世界で詐欺プロジェクトが逃げた事を指す「ラグプルだ」という怒りの声も。

ただ、CNNとしてはプロジェクトやコミュニティを発展させていく意思はないものの、マーケットプレイスは維持するとしていて、Dapper Labsのパブリックチェーン上で動いていて、かつ分散ファイルストレージのIPFSでホスティングされていることから、NFTとしての機能に何か影響があるということは現時点ではないようです。ただ、投資と捉えて購入したユーザーにとってはサポートの継続有無というのは重要なポイントではあります。

ロードマップでは様々な取り組みが示されていましたが、果たされることはなさそう

同社は発行価格の20%をステーブルコインもしくは$FLOWトークンで返金するとしています。

パブリックチェーンで発行されているNFTは発行元がサポートを辞めたとしても存在する事ができ、それがNFTの価値の源泉の一つではありますが、特に著名な大企業や団体が発行する際には、相応な期間のサポートが暗黙として求められる事にも繋がりそうです。「上手くいかないからすぐ辞める」というわけにはなかなかいかず、今回のような決定を下すとブランドイメージの毀損にも繋がります。一時期の収益目的のNFT発行の落とし穴とも言えるでしょう。

サポート終了の背景については述べられていませんが、CNNは巨大メディア・コングロマリットのワーナー・ブラザース・ディスカバリーの傘下であり、今年誕生した同グループでは様々なリストラが囁かれていたり、CNN自身もSVODサービスの「CNN+」を早々に断念するという決定もありました。NFTについても事業整理の一環という事が考えられます。

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Manabu Tsuchimoto
Manabu Tsuchimoto
デジタルメディア大好きな「Media Innovation」の責任者。株式会社イード。1984年山口県生まれ。

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