日本最大級の住宅情報サイト「HOME’S」などを運営する株式会社LIFULLは2020年9月期(2019年10月~2020年9月)の業績予想を下方修正し、前年の9割減となると公表しました。新型コロナウイルスの影響で住まい探しの需要が低下しているのが主な要因です。
それによれば通期の売上収益は307億6000万円(前回予想比▲31.9%)、営業利益は9億7700万円(▲85.0%)、当期利益は2億6900万円(▲93.5%)としています。前年度実績から増収増益を見込んでいましたが、大きく下回る予想に変更しました。セグメント別でも各分野で3割程度の落ち込みが予想されています。
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売上は、住まい探しの自粛や需要低下、不動産事業者の事業停止に伴う広告出稿の抑制などが大きく響いているほか、事業者支援として「HOME’S」利用料金の割引などを行っている点も影響しているようです。
利益面では、投資計画の見直しやコスト削減や効率化から販管費は前回予想から22.1%下回る見込みとしていますが、売上の減少をカバーするには至らないようです。
LIFULLでは現金等を約80億円保有していますが、不透明な状況に対応するために72億円の信用枠による借り入れを実施するほか、財務基盤の安定に向けた活動を継続するとしています。