オンライン人材マッチングプラットフォームを開発・運営する株式会社クラウドワークスは、ダイレクトマッチング型クラウドソーシングサービス「CrowdWorks」において、「生成AIの出現による仕事の傾向変化」を分析し、その結果を発表しました。
「CrowdWorks」では、テキストライティングの仕事が多く受発注されてきましたが、動画メディアが台頭する時期には動画編集の仕事が増加するなど、その時々に求められる仕事の風潮が取引されている仕事から伺えます。
今回は、直近で増加しているChatGPTや生成AIに関連する仕事約30万件の傾向を分析。生成AI出現による仕事の変化をまとめています。なお、CrowdWorks上での仕事の取引量（GMV）は、こうした変化を経ても増加傾向で、仕事ごとの発注単価も上昇傾向にあります。
ライティング業務に含まれる低単価の簡易文章作成案件数のうち、「生成AIを活用した案件」の推移をみると、今年に入り発注案件が231％増加。フォーマットや仕様が固定できる文章作成の案件や、GPTにモデルを学習させることで生産性を改善する案件など、生成AIの活用が進んでいることが伺える結果となりました。
次に「AI関連のデータ収集・前処理等の単価」を見ると、半年で20％上昇していました。AI活用を推進する場合、データ入力、収集、整形、加工など、データの前処理を行う必要があり、こうしたAI周辺領域のビジネス事務の案件は単価が上昇しています。
その他カテゴリごとに傾向を見ると、ChatGPTの使用を推奨・許可する案件が急増しています。「コンサルティング」「開発」「クリエイティブ」「フィールドワーク」「ビジネス事務」「通訳・翻訳」は、ChatGPTの使用を許可・推奨する案件が75％以上でした。8カテゴリ中6カテゴリで、許可・推奨する案件が大きく上回っています。一方、ライティングやリサーチの一部の業務では、ChatGPT活用を禁止しているものも一定存在しています。
ChatGPTに言及がある（推奨・禁止などの文言を含む）仕事をChatGPTが公開された2022年11月から2023年6月までの期間中で見ると、2,223件ありました。そのうち「ライティングに関わる案件」が68.7％ありました。次いで、「ビジネス事務、開発、リサーチ」が多くなっています。
