英国のガーディアンが、新しい広告商品「Guardian Light」を導入しました。これは、オンラインのプライバシー意識が高まる中で、従来の広告手法に新たな解を提供するものです。
現在、インターネットユーザーの約30%が広告トラッキングを目的としたクッキーの使用を拒否しています。この現象は、オンライン広告において大きな障壁となっていました。しかし、「Guardian Light」の導入により、これらのプライバシーを重視するユーザーにも効果的に広告を届けることが可能になりました。
「Guardian Light」は、個人データや第三者クッキーに依存せず、ページ内容に基づいて広告を配置する手法を採用しています。例えば、テクノロジーセクションにいるユーザーにはソニーの広告が表示されるなど、コンテキストに合わせた広告が提供されます。
同紙の広告担当のジェーサム・フリーサム氏は「個人データを一切使用せずに、モルティザーズ(チョコのブランド)のようなブランドの文脈に関連した広告が配信されます。これはプライバシーを意識したブランド、そして正しい事を行っているブランドにとって完璧な広告商品です」と述べています(Press Gazette)。
このサービスは、直販広告とプログラマティック広告キャンペーンの両方をサポートします。ガーディアンは、伝統的な広告エコシステムとは異なる自動化された方法でプログラム的な需要を受け入れる事を可能にしています。
「Guardian Light」は、ビューアビリティスコアとクリック率が高いことが初期テストで示されています。また、ホームページやセクションページの広告製品も同時に導入され、モバイル向けには「インタースクローラー」広告形式も開発されました。こうした新たな広告商材は従来よりもクリック率が35%も増加したものもあるようです。
ガーディアンはまた、化石燃料やギャンブル広告を受け入れないなど、倫理的な広告への取り組みを強調しています。
「Guardian Light」はクッキーレス広告サーバー、コンテキストターゲティングなどの技術を提供するOpt Out Publishingと共同で開発されたということです。
