株式会社チアドライブが運営するマイカー広告サービス「CheerDrive（チアドライブ）」が、サービス開始から約3年半で大きな成長を遂げています。同社は11月、ドライバー登録数が8.5万人を突破し、走行報酬ポイントの付与総額が約1,500万円分に達したことを発表しました。
CheerDriveは、一般ドライバーが自家用車に企業の広告ステッカーを貼って走行することで、距離に応じたポイントが得られるサービスです。ポイントは、各キャンペーンが提示する条件のもと、走行距離に応じて付与されます。2021年3月のサービス開始以来、ドライバー登録者数は約8倍に増加し、各年の増加率は平均266%に達しています。
この急成長の背景には、ガソリン価格の高騰や物価上昇、実質賃金の伸び悩みといった社会経済情勢があります。多くのドライバーにとって、車は生活に欠かせないものでありながら、維持費の負担が重くなっているのが現状です。
CheerDriveは、走行するだけでガソリン代を補う報酬ポイントが得られるため、経済事情に悩むドライバーのニーズに応えています。同社によると、平均燃費22km/L、ガソリン平均価格172円/Lという条件で走行報酬4円/kmの広告を掲載した場合、広告収入でガソリン代の約51%を賄えるとのことです。
また、最近のトレンドとして、2024年4月に解禁された日本版ライドシェアのドライバーによる登録増加が挙げられます。ライドシェアドライバーの中には、副収入を増やす手段としてCheerDriveを活用する人が増えています。
同社が大阪府在住のライドシェアドライバーにインタビューしたところ、自家用車でのライドシェアサービスには「到着してもタクシーと認識されにくい」という課題があることがわかりました。CheerDriveのステッカーを貼ると商用車に近い外観となり、利用者に見つけてもらいやすくなる効果があることから、課題の解決策として需要が高まっています。
チアドライブ社は、ドライバーを取り巻く社会課題の解決に貢献しつつ、ライドシェアの普及に伴うニーズにも対応しながら、サービスの拡大を続けていく方針です。マイカー広告市場の成長と、ドライバーの副収入ニーズの高まりを背景に、同社の今後の展開が注目されます。
