NHKは、10月1日に提供を開始する新サービス「NHK ONE」の内容を公開しました。WEBサイトは現行の「NHKプラス」、「NHK NEWS WEB」、各番組のホームページなどを統合。アプリは「NHKプラス」、「NHK ONE ニュース・防災」、「NHK ONE for School」の3つをリニューアルします。
WEBサイトは「NHK ONE」に集約
新サービスでは、「NHK ONE」のWEBサイトにおいて、総合テレビ・Eテレ・ラジオ番組の同時配信や1週間の見逃し・聞き逃し配信、ニュース記事や動画、気象・災害情報、各番組の情報など、すべてのサービスを集約して提供します。
「NHKのすべてをまとめてお届け」をコンセプトに、各番組の同時・見逃し配信のほか、関連する番組をまとめたプレイリストなどを分かりやすく表示。視聴者は求める情報にアクセスしやすくなります。
ニュースページでは、国内外の取材網を活かしたニュースを掲載。インターネットの特性を利用し、ニュース番組の配信、記事、動画、地図などにより、正確で信頼できるジャーナリズムを提供します。地域情報も充実させ、地域(放送局)を設定することで、地域に関する番組をまとめたプレイリストや地域のニュースにすぐにアクセス可能な仕様です。
検索機能も強化され、さまざまなテーマごとに番組やニュースなどの記事にアクセスできるようになります。例えば「熱中症」と検索すると、熱中症に関連する番組やニュース記事、動画が表示されるなど、より便利で使いやすくなります。
3アプリは機能を拡充
アプリについては、「NHKプラス」、「NHK ONE ニュース・防災」、「NHK ONE for School」の3つのアプリをリニューアルする予定で、改めてダウンロードすることにより使用できるようになります。「らじる★らじる」と「ゴガク」の2つのアプリは、従来通り継続して提供されます。
「NHKプラス」アプリでは、テレビでもスマホでも同時・見逃し配信が可能です。プロファイルを5つまで設定でき、デバイス連携で利便性が向上します。「ニュース」のメニューが新設され、番組視聴後スムーズにニュースチェックに移行可能です。
また、生放送でも内容と字幕が合う「ぴったり字幕機能」を搭載。スマホ・タブレット用の「子ども向けプレイリスト」やテレビアプリの「キッズモード」機能では、子ども向け番組をまとめて視聴できます。
「NHK ONE ニュース・防災」では、ニュース速報に加え、地震・津波情報、気象警報などを画面で表示。災害発生時は地域に合わせて川の氾濫情報や避難情報をプッシュ通知で知らせます。緊急報道を含むニュース番組の同時配信にも対応します。
「NHK ONE for School」では、学校教育向けに2000本以上の番組を配信。学習の要点をまとめたショート動画も取り扱います。キーワードのほか、学年・教科・番組からの検索にも対応します。
「NHK ONE」のサービス利用にあたって、世帯ですでに受信契約を締結している場合は、別途の契約や追加の負担は必要ありません。受信契約を締結していない人が利用を希望する場合は、契約の手続きが必要です。
新サービスは、放送とインターネットの垣根を越えた新たな視聴体験を提示しています。スマートフォンの普及により生活者のニーズが変化する中で、民放においても、ネット連携によるユーザー体験の再構築が競争力の鍵となるでしょう。