OpenAIは、日本で初となるChatGPTのブランドキャンペーンを8月から開始しました。デジタル広告やYouTube、デジタルOOH(屋外広告)などで順次展開します。機能そのものを訴求するのではなく、「アイデアを成果へと変えることを助ける、日常のなくてはならない伴走者のような相棒」としてChatGPTを描いています。
今回のキャンペーンでは、AIという無形のプロダクトの価値を伝えるため、「ChatGPTに何ができるか」だけではなく、「人が何をつくりたいのか、変えたいのか、成し遂げたいのか」に焦点を当てています。
日常の中でChatGPTと一歩を踏み出す3つのストーリー
キャンペーンでは、異なる状況に置かれた3人・3組のストーリーを展開します。
一つ目は、地方への転勤をきっかけに、ChatGPTを活用しながら新しい環境での生活を形づくっていく会社員の物語です。
「未知なる環境に挑む人に、ChatGPT。篇」
ブランドフィルム / How-toフィルム
二つ目は、新たな顧客を呼び込むための「看板ドーナツ」をChatGPTとともに考案し、実際の商品化まで進めていく若いカフェオーナーを描きます。
「未知なる環境に挑む人に、ChatGPT。篇」
ブランドフィルム / How-toフィルム
三つ目では、ミュージックバーのチームがChatGPTに事務作業を任せることで、本来取り組みたかった音楽に集中できる環境をつくっていきます。
「好きなことだけに夢中になりたい人に、ChatGPT。篇」
ブランドフィルム / How-toフィルム
それぞれのストーリーは、登場人物の物語を描く「ブランドフィルム」と、ChatGPTをどのように活用したのかを具体的に紹介する「How-toフィルム」の2種類で構成されています。
35mmフィルムのワンカット撮影、日本映画の表現から着想
映像監督には、第35回日本映画批評家大賞で新人監督賞を受賞した小島央大氏を起用しました。日本映画の黄金期における映像表現から着想を得て、35mmフィルムによる緻密なワンカット撮影を採用しています。登場人物がChatGPTとともに「一歩を踏み出す瞬間」を映像として表現しました。
音楽もキャンペーンの重要なクリエイティブ要素として位置づけられています。各作品には、團伊玖磨「宮本武蔵」、杏里「Windy Summer」、環ROY「Offer」をそれぞれ使用しています。
時代を超えて親しまれてきた音楽を、現代のAIをテーマとした作品に組み合わせることで、AIというテクノロジーの新しさだけでなく、その背景にある人間の普遍的な思いや営みを表現しています。
「ブランド構築は、人々がChatGPTで実際に何ができるかから始まる」
OpenAI APAC マーケティング責任者のJennifer Lien氏は、今回のキャンペーンについて次のようにコメントしています。
「OpenAIのブランド構築は、人々がChatGPTを使って実際に何ができるのか、という点から始まります。ブランドとChatGPTの有用性は世界共通ですが、その表現は、それぞれの市場の文化や人々の行動にとって自然なものであるべきだと考えています。今回、人々の日常にある、一見小さくても本人にとっては大きな意味を持つ瞬間を捉え、ChatGPTと一緒に取り組むことで物事を前に進められることを表現しました」
生成AIをめぐっては、モデル性能や新機能を軸とした競争が続いています。一方で、一般消費者への普及が進むにつれて、コミュニケーションの軸も「AIで何ができるか」から「AIが日常をどう変えるか」へと移りつつあります。
今回の日本初となるブランドキャンペーンは、OpenAIがChatGPTを単なるAIツールではなく、仕事や生活の中で人の行動を後押しする存在として位置づけようとする取り組みといえそうです。

