
ニュースメディアや出版エージェンシーに気候変動問題への対応を求める圧力が高まる
7月中旬のここ数日、ヨーロッパは各地で最高気温が40度を超える記録的な猛暑になっています。滅多に40度を超えないロンドンも同様です。以前なら、この夏の異常気象と呼んでいましたが、もはや地球規模の気候変動問題と疑う人もいません。なので、普段はビジネスモデル…

古くて新しいメールニュース革命、鍵は人間味?・・・ロイター研究所の「デジタルニュース報告書2022」を読み解く(7)
日本で大手報道機関を退職して、ニュースレターで稼いで食べれるのは池上彰くらいの知識と表現力がないと難しいというのがわれわれのイメージですが、米国ではここ数年、Substack、Revue、Bulletinなどの有料ニュースレター・プラットフォームを利用し、大手報道機関を…

パンデミックで苦境に立たされる英国の無料新聞「イブニング・スタンダード」、広告収益に打撃
英国の無料新聞紙『イブニング・スタンダード』は、昨年の損失が1400万ポンドに達し、累積損失は過去5年間でほぼ7000万ポンドとなりました。これは、新型コロナが通勤客を家に閉じこめたためにイブニング・スタンダードの広告収入を圧迫し続けたためです。イブニング・…

米司法省、グーグルを独禁法違反で提訴の方針・・・広告事業の寡占をめぐり
米司法省が、アルファベット傘下のグーグルのオンライン広告市場における支配力をめぐり、数週間以内に反トラスト法違反の訴訟を起こす見通しだと、ブルームバーグニュースが関係筋の話として報じました。そもそも司法省の反トラスト部門は2019年からグーグルのアドテク…

本屋と本という”メディア”から生まれる社会の多様性と愉しみ、ロックダウンで好機
ロックダウン以降の独立系書店の進化と発展に見るAmazonで物足りないもの 2022年7月現在も世界の各所で新型コロナの感染者が出ていて、パンデミックの余波が続いています。店舗やビジネスも平常に戻った感のあるニューヨーク州マンハッタンですが、ロックダウン時にカフ…

マイノリティに必要な知識とニュースを提供するパブリッシャーで光るコラボレーション
多様化が進むメディアで重要なのは自立出来るビジネスモデルと利害関係者との絆 2022年6月米国のローカルメディア協会+ローカルメディア財団がリリースした業界レポートに、いくつか興味深いメディアのコラボレーションが紹介されています。日本ではまだまだ実感のわか…

100周年を迎えたBBCのデジタルファーストへの投資加速とそれを支える好業績
今から100年前の1922年10月18日に、英国政府はBBCに受信機販売と放送の事実上の独占権を与え、その後イギリスのラジオ・テレビを一括運営する公共放送局となりました。 BBC会長のリチャード・シャープは、「BBCは100周年という記念すべき年に、世界中のおよそ5億人の人…

「ツイッターでの政治」積極的に政治会話を繰り広げる米国人
ピューリサーチの調査によると、アメリカの成人のおよそ4分の1がTwitterを利用しています。そして、彼らがTwitterで意見を交わすとき、かなりの頻度で政治や政治的な問題について会話をしています。ピューリサーチセンターが、2020年5月1日から2021年5月31日の間に、米…

「2022欧州デジタルメディア賞」欧州のメデイア業界団体WAN-INFRAが発表
WAN-IFRA European Digital Media Awards 2022の受賞者が7月4日に発表されました。この賞は、ニュースメディア業界にとってグローバルなデジタルメディアのコンペティションのヨーロッパ部門の入賞者で、引き続き、審査が続けられ、各地域のすべての受賞者を審査し、 最…

日本でもデジタル変革が始まるか?・・・ロイター研究所の「デジタルニュース報告書2022」を読み解く(6)
ロイター研究所のデジタルニュースレポートは、世界人口の半分を占める46市場の93,000人以上のオンラインニュース消費者を対象にデジタルニュースの消費をグローバルかつローカルに調査をしています。そこで日本に絞った調査内容についてご紹介したいと思います。英文に…

米当局、プラットフォームによるメディア企業への追加支払いには否定的
アメリカ合衆国著作権局は、オンライン上でニュース・アグリゲーターが行っているサービスで、ニュース出版社に対し、記事の断片を表示に関する新しい料金を支払うことを義務付けるべきだという考えについて支持しないことを明らかにしました。 当局のシナ・パルムッタ…

ジャーナリストによるTwitter活用は一般ユーザーより積極的、メディアの影響力にも反映
本記事は、ピューリサーチの新しい調査から得られた米国在住で記者や編集者としてニュース業界で働いているジャーナリスト(11,889人)のソーシャルメディア活用の実態を報告するものです。 まず、対象となるジャーナリストの94%が仕事にソーシャルメディアを利用して…

世界のメディア関係者が騒然『選択的ニュース回避』とは・・・ロイター研究所の「デジタルニュース報告書2022」を読み解く(5)
今年のビッグキーワード『選択的ニュース回避(Selective News Avoidance)』について考える。 ロイター・ジャーナリズム研究所の『デジタルニュースレポート2022』が6月15日に発表されてから今なお、世界中のメディア関係者の間では、<選択的ニュース回避>現象につい…

「Golf Monthly」が独自のアフェリエイトプラットフォームで、小売店パートナーの売上を219%に拡大
フューチャーパブリッシングが運営する「Golf Monthly」は、専門性の高いコンテンツとEコマースの組み合わせで、ゴルフ愛好家からの記録的なアクセス、サイト滞在率、小売パートナーへの呼応倍誘導効果として88万ドル以上の売上をもたらし、ゴルフ愛好家のオンライン購…

ニュースレター業界最大手サブスタック、不況の影響で14%の人員削減を実施
クリエイター経済を襲う嵐は3ヵ月か?3年か?それとも危機をばねに更なる飛躍が見込めるか? 2017年に設立されたサンフランシスコのサブスタック(Substack)は、ニュースレター業界では最大手と目されており、ライターの購読料から収益をあげています。このプラットフォ…

ニュースメディアの信頼低下は、46%の国民が新聞を読まない国にする・・・ロイター研究所の「デジタルニュース報告書2022」を読み解く(4)
ロイター通信研究所の年次データの分析によると、英国のニュースメディア(Times、The Telegraph、BBC)は、過去5年間、最も信頼度が低下しているとのことです。 2018年かつてThe Timesは最も信頼される英国の新聞ブランドに選ばれましたが、その後、信頼度は20ポイント…