今年のビッグキーワード『選択的ニュース回避(Selective News Avoidance)』について考える。
ロイター・ジャーナリズム研究所の『デジタルニュースレポート2022』が6月15日に発表されてから今なお、世界中のメディア関係者の間では、<選択的ニュース回避>現象についての話題が絶えません。何故なら、この傾向が今後より一層強まると思われるからです。
そもそも選択的ニュース回避が何かを解説すると、もともと政治的偏向や文化的偏向(世代間格差)による情報取得の選択的排除(見たくないものは見ない)選択的露出(見たいものはもっと見たい)というメディアへの接触態度のことです。問題は、真実を伝えるというジャーナリストの使命やニュースの公平性とは関係なく、視聴者は見たい部分しか見ない、見たくないものは消してしまう。特定の政治的偏向のある新聞を購読する。自分の好みの政治家や評論家などのTwitterだけフォローする。そういう行動が習慣になります。