出版社5社と電子書店1社がブロックチェーン技術を活用した海賊版対策の実証実験を開始

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株式会社実業之日本社が、同社のほか4社(株式会社岩波書店、株式会社河出書房新社、株式会社祥伝社、株式会社ポプラ社)と、電子書店「マンガ図書館Z」を運営する株式会社Jコミックテラスが、約2ヵ月間の予定で海賊版防止を目的とした実証実験を実施することを発表しました。

ブロックチェーン技術と電子署名技術により契約の真正性を担保

出版コンテンツについては、コンテンツの種類や形態、著者と出版社の関係によってさまざまな契約が併存する上に、出版社に著作隣接権が付与されていないため、著作権や出版権の一元的な集中管理はきわめて困難になっているのが現状です。

この実証実験では、出版業の基盤となる「著者(著作権者)と出版社の合意」、すなわち「出版契約(著作物利用許諾契約)」においてなされた合意内容と契約の存在を、データの改ざん不能というブロックチェーンの特性と電子署名技術を組み合わせた分散型プラットフォームに記録することで、契約の真正性を担保します。 本プラットフォームにより、真正な契約に基づき公開・販売されているコンテンツには「正規版である」旨が電子的に表示されます。

実験では、現在「マンガ図書館Z」で無料公開されている各社の作品の「作品情報ページ」に、著作権者が確認した上で公開されていることの証として、「出版ライツ」のマークを表示するとのことです。

集中管理に頼らなくとも信頼性の高い「著作権処理基盤」の構築を目指す

実業之日本社は、コンソーシアム型のブロックチェーン技術を活用し、著作権者との合意内容のオープン化、電子契約(スマートコントラクト)や暗号資産(仮想通貨)による決済も可能な拡張性を持つネットワークシステムを構築することで、国内外からの出版コンテンツの利活用を促進するとともに、著作権者および出版事業者の収益機会を増やす取組みを続けていくとしています。

本プロジェクトでは、株式会社ゼタント、株式会社コンテンツジャパン、株式会社カイカの技術協力を得て、一般社団法人ビヨンドブロックチェーンが開発した純国産のブロックチェーン基盤である「BBc-1」を使用しています。この基盤はランニングコストがきわめて低廉で、コンソーシアム型の著作権管理に適しているとのことです。