MIの7月特集は「メディアと広告のこれから」。メディアにとって最大のビジネスモデルとなってきた広告が大きく変わろうとしています。新型コロナウイルスによる市場の変化、世界的なプライバシー規制への対応、アドフラウドやブランドセーフティへの取り組み、商材やクリエイティブの品質、こうした広告の変化にメディアはどう付き合っていけば良いのか。当事者への取材から探ります。
2018年に創業したFLUXは、アドテクの中でもヘッダービディングというソリューションを提供し、国内の主要なパブリッシャーに採用が進んでいます。「情報をつなぎあわせ、正しい価値を認識する」を標榜する同社は、パブリッシャーに必要なテクノロジーを使いやすい形で提供する事を目指しているといいます。
広告が変貌を遂げる時代にFLUXは何を実現しようとしているのか。自身もパブリッシャーに在籍し、運用型広告の担当者として地平を切り開いていった経験を持つ、同社CPOの平田慎乃輔氏にメディアと広告のこれからについて聞きました。

株式会社FLUX CPO
カカクコムにて食べログ・価格.com・Web CGなど合計月間30億PVを超えるメディア群のマネタイズを担当。その他にも社外の複数のメディアのマネタイズにアドバイザーとして関与。アドテク関連のイベントにて登壇多数。 立教大学理学部卒
―――FLUXはどのようにして立ち上がった会社なのでしょうか?
私自身は元々カカクコムに新卒で入社し、運用型広告の世界にどっぷりハマって仕事をしてきました。様々なアドテクの導入、PMPの立ち上げ、ヘッダービディングの採用、あるいはインベントリーを自ら営業するという事までやっていました。一方で、媒体の枠に囚われずにアドテクを追求したいという思いもあり、以前から友人だったCEOと一緒に会社を立ち上げました。