共通IDシステム「Unified ID 2.0」がオープンソース化・・・アフタークッキーに向け準備が進む

現地時間24日、DSP大手のThe Trade Deskは、サードパーティクッキー廃止後の代替ソリューションとして注目されている共通IDシステム「Unified ID 2.0 (UID 2.0)」のソースコードがオープンソース化されたことを発表しました。

Unified ID 2.0とは?

プライバシー重視の高まりのなか、アップルが提供するSafariやFirefoxなどのブラウザがサードパーティクッキーの無効化を進め、グーグルもブラウザシェアNo.1のChromeでのサードパーティクッキーを2022年に廃止すると発表。広告配信の在り方が大きく変わろうとしています。

これまでクッキーが果たしてきたユーザーを識別する役割を担う代替手段のひとつとして提唱されている「共通ID」は、パブリッシャーや広告主が保有するファーストパーティデータ(メールアドレス)をキーにIDを発行し、暗号化したものを統合サーバーで管理することで、ユーザーのマッチングに利用しようとするものです。

共通IDソリューションのひとつで、The Trade Deskが中核となって開発を進める「Unified ID 2.0」は、オープンソース、無償提供、中立的な第三者機関の管理を特徴としており、業界標準のエコシステムを構築することが期待されています。現在、ニールセンやLiveRampなど、業界の多くの企業、組織との協力で開発が進められています。

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IAB Tech Labとの協力でオープンソース化

発表によれば、IAB Tech Labが運営するPRAM(Partnership for Responsible Addressable Media)テクニカル・ワーキング・グループがThe Trade Deskからコードベースの提供を受け、Unified ID 2.0の開発・メンテナンスを管理することで、コードベースの透明性が保たれるとともに、誰もがコード実行プロセスの確認や、コード変更の監視、提案ができるようになったとのこと。

IAB Tech LabのCEO、Dennis Buchheim(デニス・ブーフハイム)氏は、「デジタル広告のエコシステムは、アドレサビリティーの達成方法において地殻変動を起こしています。トレードデスクがUID 2.0をオープンソース化して業界との協力関係を継続することは、アドレサビリティー、プライバシー、アカウンタビリティーのソリューションのポートフォリオを開発する上で重要なステップです。私たちは、このオープンなエコシステムが進化し、プライバシーに関する新たな規範を推進していくことを楽しみにしています」と述べています。

広告業界のニュースを取り扱うad exchangerによれば、まだ公式には発表されていないものの、IAB Tech LabがUnified ID 2.0の管理者となるほか、広告入札システムを運営する業界組織Prebidが運営者としてすでに契約しています。しかし、Unified ID 2.0の運営が正式に始まるまでには、さらに複数の運営者や独立した監査人が必要で、今後2~3か月の間にこれらを担う組織を発表するようです。

来たるサードパーティクッキー廃止に向け、着々と準備が進んでいるUnified ID 2.0。業界の今後を大きく左右するこのプロジェクトには今後も注目が集まりそうです。Media Innovationでは、今年3月にThe Trade Desk Japanの白井好典氏にインタビューを実施。Unified ID 2.0の概要や見通しについて詳しくお話しいただきましたので、ぜひご覧ください。

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